ホンダ田辺TD「クルマの感触は明らかに良くなっている。決勝に繋がる」
ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターは、マシンのことを理解しつつあることで、ポジションが上がっていると語る。

トロロッソ・ホンダは、スペインGPの予選でピエール・ガスリーの手により、12番グリッドを獲得した。
初日のフリー走行2回目では苦戦傾向にあったトロロッソだが、この日は戦闘力が大幅に向上した印象だ。
「昨日は色々とデータを見てセットアップを変えました。その結果、ふたりともFP3の走り始めから非常に良い感触をクルマから得ていたので、それは決勝に繋がるかと思います。そういう意味では、良いスタートを切れたと思います」
そう語るのは、ホンダのF1テクニカルディレクターを務める田辺豊治である。初日は特にセクター1で苦戦していたトロロッソだが、それを解消したことが、全体的なポジション向上に繋がったと、田辺は語る。
「セクター1、2、3と、ポジションを揃えることができました。どこかだけでもタイムを落としてしまうと、ポジションも落ちてしまう。(そうならないように)昨日の反省点を生かして来ました」
「昨日と比べて明らかにクルマの感触が良くなっているんで、ピエールは気分的にもノッています」
第2戦バーレーンでは4位に入賞したものの、その後は苦戦が続いていたトロロッソ。しかし今回のイベントでは戦闘力を取り戻しつつあるようだ。
「バーレーンのポテンシャルをいつでも出せるように、いろいろと学習してきました」
そう田辺テクニカルディレクターは語る。
「もちろんここはバーレーンとは違うサーキットですが、クルマのセットアップ、マネジメント含めてできてきた、分かってきたというところだと思います」
「自分たちが徐々に理解したことが、数字というかポジションで明らかになってきたということは、開発しているチームのメンバーやホンダのメンバー、そしてファンの皆さんにもよく見えるということです。自分たちだけが『分かってきた』と言っても、そういうところで見えないを意味がないです。それが見えてくると、開発側のモチベーションにもなりますし、ホンダがF1をやっているということに対しても良いと思います」
ちなみにブレンドン・ハートレーは、FP3で大クラッシュを引き起こしてしまい、予選に出走することはできなかった。それだけでなく、吊り下げられたマシンはギヤボックスから後ろが折れるように脱落してしまった。
「衝撃がストレートに入ってしまいました。通常なら、ファクトリーに戻して、どこが使えるかというのをチェックするのですが、あそこまで酷いと、明らかにダメだというところもあります。エンジンなんかはもうダメですね。その他はファクトリーに返してみないと分かりません」
しかし田辺テクニカルディレクターは、決勝での巻き返しを誓う。
「クラッシュしてしまいましたが、明日に向けてはプレキシブルな戦略を採れるポジションでもあるのかなと思うので、良くなったクルマを活かして上がっていって欲しいと思います。ピエールの位置もフレキシブルな戦略を採れるところなので、きちんと走りきって、良いところで終われればと思っています」
この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | スペインGP |
ロケーション | サーキット・デ・カタルニア |
ドライバー | ブレンドン ハートレー , ピエール ガスリー |
チーム | アルファタウリ・ホンダ |