フェラーリ、スペインGPで”ハロ搭載”のリヤビューミラーを試す
フェラーリは今週末のスペインGPで、ハロに搭載されたリヤビューミラーを試す。

フェラーリの新しいデザインのリヤビューミラーは、スペインGPの木曜日にガレージ内で発見された。この動きは、FIAの技術指令により、ハロにミラーを取り付けることを認めたことに端を発する。
ミラーの形状自体は、前面の開口部が設けられており、開幕前テスト以来使われ続けてきたものと大きく変わりはないように見える。しかしハロに吊り下げられるような形で取り付けられており、空力的な効率向上を狙っているようだ。
FIAの今回の技術指令は、ミラーをハロに取り付けることで、ドライバーの後方視界を改善することを目指したものだった。しかしフェラーリが今回試した解決策は、明らかに空力的な意味合いがあると見られる。
後方視界を重視するため、近年のF1では、ミラーを置くことができる位置が非常に限られていた。しかし今回ルールが緩和されることで、空力的に魅力的な位置にミラーを設置する、新たな可能性を開かれた。
フェラーリは、ハロに取り付けたミラーの上に、ウイングレットも配置している。このウイングレットは、ハロに装着が許されているフェアリングの延長線上にある。
ミラーをハロに取り付ける場合でも、チームは車体にしっかりと固定し、後方視界をしっかりと確保しなければならない。ただフェラーリは、この上部ウイングレットが固定のために必要なサポートをもたらすものだと主張することもできる。今回の技術指令では、基本的にはこういった補強を許可しているようだ。
フェラーリが今回ハロにリヤビューミラーを取り付け、さらにウイングレットを追加したということは、空力的なメリットがあるからに他ならない。これまでのミラーポジションでも、各チームはその周辺にウイングレットを取り付けるなどのデザインを施してきた。
「チームがこの位置にミラーをマウントしたいと言うということは、その方が空力的にメリットがあると彼らが感じているからだと、私は確信している。それには、ハロにマウントすることも含まれる」
FIAのシングルシーター技術部門の責任者であるニコラス・トンバシスは、motorsport.comに対してそう語った。
「ルールが曖昧ではないということを明確にするのは、我々の責任だ。そして、後方を見ることができるというミラー本来の機能を果たすことを確認し、空力的目的のために活用するのを止めることができるよう、今後も改善を図りたい」
「空中のいずれかの場所に大きなデバイスがある限り、チームは常に空力的な影響を心配する。それを正しく規制するのは、我々の責任だ」
この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | スペインGP |
ロケーション | サーキット・デ・カタルニア |
チーム | フェラーリ |
執筆者 | Giorgio Piola |