お値段以上の価値を……鈴鹿サーキットが考える、F1日本GP将来の形

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お値段以上の価値を……鈴鹿サーキットが考える、F1日本GP将来の形
執筆: 田中健一
2018/09/23 10:02

F1日本GPの開催契約を3年間延長した鈴鹿サーキット。今後はこの大イベントの価値を高めるため、あらゆることに”チャレンジ”していくと、モビリティランドの山下社長は語る。

 F1日本GPの開催契約を3年延長することを決めた鈴鹿サーキット。その理由について同サーキットを運営するモビリティランドの山下晋社長は、「あとは自分たちの努力でなんとかできるかもしれない」という契約内容を手にできたからだと語ったのは、既報の通りだ。

 では鈴鹿サーキットが考える、今後集客を増やすための”自分たちの努力”とはどんなことなのか? それについて山下社長に訊いた。

鈴鹿サーキットが考える”集客を増やす”ための努力

「現時点で(来年に向けて)決まっていることはありません。今年の結果を見て、(施策として)継続すべきもの、中止すべきもの、そして拡大すべきものが見えてくると思います。ですので来年こうするぞと言うのは、今の段階では時期尚早です。お客様の声を可能な限り集めたい。それを見て判断したいと思います」

 来年は開催31回目。今年のように節目となる年ではない。しかし、見劣ることがないようにしたいと、山下社長は語る。

「今年は30回の記念大会ですから、来ていただけるという方も少なくないと思います。ですが来年の31回目の開催が、今年より縮小するということだけは絶対にしません。今年以上にやります。それが、今後お客様を増やすためには絶対必要だと思っています」

新たなファン獲得のために……

 今年の開催30回目の記念レースは、過去のF1日本GPを彩ったマシンやドライバーが集結することになっている。つまり、これまでF1日本GPに来たことがある、そんなファンを、思い出と共に再び現地へ呼び戻したい……そんなコンテンツが充実しているという言い方もできるかもしれない。しかし、日本におけるF1人気、そしてF1日本GPを活性化させるためには、新たなファンを獲得していくことも考えなければならない。これについて山下社長は、今季のチケット販売の動向も交え、次のように説明してくれた。

「今年、高校生・大学生の観戦チケットの料金を1万円にしました。これが、ものすごく売れているのです。若いF1ファンは、あまりいないのではないかと言われてきました。しかし、かなりいらっしゃるというのが、これだけでも分かりました。これについて、我々は大変喜んでいますし、我々の事業としての未来も見えると思います。当然、この方向性を継続していきたいし、今年だけでそれを終わらせるつもりは決してない。若い人にどんどんお越しいただきたいと思っています」

 そう山下社長は語る。

「でも、ただ安くすればいいということだけではないと思っています。確かに今年は、コアファンの皆様に喜んでいただけるようなイベント内容に振っています。しかし新しいファンの皆様にも振り向いていただける、そういうことを考えなければいけないと思います」

「しかも平均単価3万円という観戦料金に見合ったクオリティのイベントでなければなりません。今年は確実に効果がある、手堅いコンテンツを揃えましたが、来年からはそのクオリティを保ちながらも、新たなチャレンジをするということになると思います」

FOMも協力。そして”お値段以上”の価値を

 集客に関しては、FOMも協力するという姿勢を見せていると、山下社長は常々語ってきた。現に今年の日本GPの券売を後押しするため、F1のスポーティング部門も責任者であるロス・ブラウンが9月に来日、日本GPをPRするという企画もあったが、スケジュールの都合により残念ながら中止になってしまったという。

「ただFOMは、9月中に何らかのPR展開を考えているようです」

 山下社長は改めて、来季以降のF1日本GPを、今以上に”お値段以上”の価値を付けていきたいと考えていると語る。

「F1日本GPの価値を向上させ、そして集客に繋げたいと思っています。バブルの頃は、多くの企業の方々にチケットを買っていただき、それによって多くのファンにお越しいただきました。でも今は、皆さんご自身でチケットを買い、日本GPにお越しいただいています」

「安くはないチケットを買っていただくお客様に、そのお値段以上の価値をご提供できるか……それが来年に繋がるかどうかだと思います」

「これからの3年間も、そういうことをやり続け、そしてレベルを上げ続けていくというのが、我々がやらなければいけないことだと思っています」

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この記事について

シリーズ F1
イベント 日本GP
執筆者 田中健一
記事タイプ 速報ニュース