メルセデス、”フェラーリの疑惑”を告発した個人を明かしたFIAに不満

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メルセデス、”フェラーリの疑惑”を告発した個人を明かしたFIAに不満
Adam Cooper
執筆: Adam Cooper
2018/05/30 9:30

メルセデスのトト・ウルフ代表は、フェラーリの”ERS不正使用疑惑”を告発した人物を特定したFIAの決断に、異議を唱えている。

 メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、フェラーリがERSを違法に使用しているのではないかと指摘したメルセデスのスタッフの名を明らかにしたFIAの判断について、疑問を呈している。

 先日行われたモナコGPの際、フェラーリはFIAによる厳しい検査を受けた。フェラーリはES(エナジーストア)をふたつに分割するなどして、違法な形で許可された以上の回生エネルギーを使っているのではないかとの疑惑が持ち上がったからだ。

 調査の結果、フェラーリの無罪が証明されたが、メルセデスにとっては深刻な問題が残った。それは、フェラーリの合法性についてFIAに指摘した人物が、メルセデスのテクニカルディレクターであるジェームス・アリソンと、エンジン担当のロレンソ・サッシであると明らかにされてしまったからだ。彼らは元々フェラーリのエンジニアであり、昨年7月までマラネロで働いていた人物である。つまり、フェラーリ在籍時代に知り得たことを基に、FIAに対して告発をしたと、逆に疑念を持たれかねない状況である。

 ウルフは今回の件について、統治機関(今回の場合はFIA)は告発した人物の具体例は出さず、どのチームがライバルのマシンの合法性について疑問を呈しているかだけを明らかにすべきだったと、不満を語っている。

 FIAのレースディレクターであるチャーリー・ホワイティングは、モナコであるジャーナリストに対して、個人名を伝えてしまったという。そしてその後、個人を特定する内容のニュースが報じられた。

 今回の件について尋ねられたウルフは、次のように語った。

「私の役割のひとつは、チームのスタッフを守ることだ。そして、間違った形で個人が特定されてしまった場合、それは混乱に繋がる」

 そうウルフは語った。

「まず第一に、最も重要なことは、そのプロセスがどのように進んでいくかを理解することだ。そして、皆さんも知っていると思うが、多くのチームが連日FIAに質問をする。そして、誰か個人をそこに立たせたり、個人名を挙げて『この人物がこの合法性に疑問を抱いている』と言ったりしないことが、重要だと私は思う」

「あるチームがそう言っていると語るなら、それは完全に正しい。しかし個人名を挙げるのは、正しいことではないと私は思う」

 ホワイティング曰く、アリソンとサッシの名前はすでにメディア側が把握しており、単にジャーナリストの質問を認めただけだったという。

「私は今朝トトと会話したが、それが秘密だとは思わなかった」

 ホワイティングはそう答えた。

「実際に、私は昨日、メディアの人たちと少し話をした。フェラーリについての男の名(サッシ)を挙げたのは、彼らの方だった」

 そしてホワイティングは、チームがライバルのことについて問い合わせるため、FIAと接触するのは珍しいことではないと主張した。

「それは、よくある会話のひとつだった。『フェラーリがこういう事のために、あんな事や、こんな事をやっているかもしれない』とね。そして我々はチェックに行った。そして我々は、彼らがそういう事をすることも可能だと考えたので、チェックし、そして明確にしようとしたんだ。それには少し時間がかかった」

「申し上げているように、彼らが我々の所にやってくるのは、日常的な事だ。他のチームからやってきたスタッフが加入した時は特にね」

「しかし忘れないで欲しいのは、ロレンソが持っている(フェラーリの)情報は、少なくとも8カ月前のものだ。それはF1チームにとっては、あまりにも古いものだ」

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シリーズ F1
チーム フェラーリ 発売中 , メルセデス 発売中
執筆者 Adam Cooper