アイルトン・セナに憧れF1夢見たハミルトン、ブラジル名誉市民権を授かる「ようやくみんなの仲間入りができた」
メルセデスのルイス・ハミルトンは、サンパウロGPに先立ち、ブラジル名誉市民権が連邦議会下院で授与された。
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
11月11日(金)からインテルラゴス・サーキットにて開催されるF1第22戦サンパウロGPを前に、メルセデスのルイス・ハミルトンにブラジルの名誉市民権が授与された。
F1界の伝説であるブラジル人のアイルトン・セナから大きな影響を受け、F1を夢見たハミルトン。これまでも幾度となく黄色に緑色のラインが入れられたセナへのトリビュートヘルメットを着用し、セナのポールポジション記録に並んだ2017年カナダGPでセナの家族から本物のヘルメットが贈られた際には、潤んだ目でそのヘルメットをじっと見つめていた。
ハミルトンが初のF1世界王者に輝いたのもブラジル。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)との熾烈なバトルの末にレースを制した2021年大会ではブラジルの国旗を表彰台で掲げ、地元ファンからはセナとブラジルを敬愛するハミルトンに向けて大きな声援が向けられた。
そして今回、ハミルトンに名誉市民権が与えられることとなった。計画自体は今年初めに明らかにされていたものの、11月7日(月)にブラジル連邦議会下院で行なわれた特別セレモニーにて、正式に授与された。
「このような日を実現させるため尽力してくれた全ての人に、大きな、大きな感謝を伝えたい」
ハミルトンはセレモニーでそう語った。
「このような場で市民権を受け取ることができて、本当に光栄に思う。やっとみんなの仲間入りが果たせたという気持ちだ」
「(F1参戦初年度である)2007年にここへ来た時、その芽生えた愛とここで得た体験……特に2021年にみんなが僕を応援してくれていることを知り、僕の人生の中でも最も特別な瞬間のひとつになった。これから先も全力で取り組んでいきたいと思う」
「今日、この栄誉をアイルトン・セナに、そしてアイルトンの家族、彼の友人、彼のファンに捧げたい。僕は初めてアイルトンのレースを観た5歳の時、彼のような世界チャンピオンになりたいと思ったんだ」
「それでブラジルのことを知り、そこからもっと知っていったんだ。FIFA(サッカーゲーム)をブラジル代表でプレイするようになったのも、この時からだ!」
「でもアイルトンの目を通して、ブラジルのひとたちがどれだけ情熱的で、どれだけ深く愛国心と情熱を持っているか、そしてブラジルがどれだけ美しいかを知ることができたんだ。ここで過ごす時間がとても楽しみだ」
またハミルトンは自身のInstagramを通じて、次のようにコメントしている。
「僕はここで初めて世界タイトルを制し、昨年大会はレース人生の中で最高のレースのひとつだ!」
「僕のヒーローはこの国の出身だ。レースという枠を超えて、ここにいる人たちが一番僕にとっては大切なこと。ここにいる人たちのおかげで、僕はブラジルに常に愛着を感じているんだ」
「僕からみんなに送る愛がみんなにも伝わっていることを願っている。ブラジルよ、心の底からありがとう。ありがとう。ありがとう」
そしてメルセデスのトト・ウルフ代表は、チームの公式Twitterを通じて「ルイスにとって素晴らしい瞬間になった」と語り、次のように続けた。
「アイルトン・セナを同胞と呼ぶ国から認められ、祝福されることは、インテルラゴスのコース上でも、そしてスポーツにおける多様性のアンバサダーとしても、ルイスの素晴らしい功績を示す真の指標となる」
「チームメンバー全員が、ルイス、君のことをとても誇りに思う。これまで共に成し遂げてきたことにありがとう。そしてこれから起こることにワクワクしている」
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