ハミルトン、F1アメリカGPで今季初優勝逃すも今後に向けた収穫大「僕はまだまだ戦える!」
F1アメリカGPで2位表彰台を獲得したメルセデスのルイス・ハミルトン。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)との優勝争いに破れはしたものの、今回のレースから得られたモノは大きいと考えている。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)を舞台に行なわれたF1第19戦アメリカGP。ルイス・ハミルトン(メルセデス)はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)との優勝争いに破れ2位となったことで、悔しさをあらわにした。ただその一方で、今後に向けて価値のある一戦となったとも考えているようだ。
決勝レースでハミルトンは、他車のグリッド降格ペナルティにより3番グリッドからスタート。ターン1での接触によりポールスタートのカルロス・サインツJr.(フェラーリ)がリタイアとなったことで、ハミルトンはレース大半でフェルスタッペンの後ろ2番手を走った。
ただハミルトンはフェルスタッペンについていくことができず、フェルスタッペンの独走逃げ切りになるかと思われた。しかし、ハミルトンの翌周にフェルスタッペンをピットへ呼び込んだレッドブルは左フロントタイヤの交換に手間取り、大きくタイムロス……これによりハミルトンは実質的な首位に躍り出た。
ハードタイヤを履くハミルトンはミディアムタイヤで猛追するフェルスタッペンとのタイム差を守るべくペースを上げるも、近づくフェルスタッペンを抑え込めず。レース50周目のターン12で首位陥落となった。
その後ハミルトンは、しばらくはフェルスタッペンの1秒圏内に留まりプレッシャーをかけ続けるも力及ばず、最終的に5秒差で2位チェッカーとなった。
ハミルトンは2007年のF1デビュー以来、最低でも年間1勝を挙げているという驚異的な記録を持っているが、今季はここまで0勝。新世代F1マシンとなった今季のF1では、開幕戦からメルセデスはマシンパフォーマンスの面で苦しんてきたこともあり、アメリカGPで逃した勝利は大きいとハミルトンは考えている。
フェルスタッペンとの優勝争いについて尋ねられたハミルトンは、Sky Sports F1に対して次のように答えた。
「まずはチームに大きな感謝を伝えたい」
「ファクトリーのみんなは本当によく働いてくれているし、みんなにとって大変な一年だった。僕らはここでアップデートを持ち込んだが、彼らはその投入のために一生懸命働いてくれた。それが効果を発揮してくれたおかげで、今回は(レッドブルやフェラーリに)もっと接近できたんだ。みんなのこと本当に誇りに思う」
「優勝できなかったのは残念だけど、僕は死力を尽くしたんだ。見ての通り僕らはリードしていたけど、彼は1周あたり1秒ずつ縮めてくるのが見えた。ストレートでは僕らより10km/hは速いと思う」
「ストレートエンドではミラーの振動も激しくて、彼がどこにいるのか分からなくてディフェンスが大変だったよ」
Lewis Hamilton, Mercedes AMG, 2nd position, Max Verstappen, Red Bull Racing, 1st position, congratulate each other in Parc Ferme
Photo by: Andy Hone / Motorsport Images
アメリカGPをフェルスタッペンが制したことでレッドブルのコンストラクターズチャンピオンが決定したが、ランキング2位の座は今季3レースを残し未確定。アメリカGPを終えた時点で2番手フェラーリに対して、3番手メルセデスが53ポイント差で追う形となっている。
第2戦サウジアラビアGPでは、ハミルトンが予選でQ1落ちを喫するまでに低迷していたメルセデスだが、レッドブルやフェラーリがポジションを落とした際には確実に表彰台へ登るレースを続け、シーズンを通じてマシンパフォーマンスも改善。ハンガリーGPではジョージ・ラッセルが今季初のポールポジションを獲得し、シーズン後半では表彰台獲得も珍しくなくなってきた。
今回のアメリカGPでは、レッドブルの不手際もあったものの、優勝を争えたことでメルセデスは大きな収穫を得たとハミルトンは考えている。
苦戦してきたメルセデスにとってコンストラクターズ2位を争うことが、どれほどの意味を持つのかと訊かれたハミルトンは、次のように答えた。
「わからないね。でも、昨年の最終戦や今年のレースで起きたこと、そしてマシンパフォーマンスやそれにまつわるニュースなど一連の出来事から、チームにとってそれがどれほどの意味を持つのか、言葉では言い表せない」
「優勝するということは、僕らにとっては大きな一勝で、大きな価値になるはずだ。今回の収穫は、ペースが良かったこと、まだ僕は戦えるということ……そしてマシンが上手く組み上がったら、トップに持っていけるということだ。僕らはこれからも頑張っていくだけだ」
Be part of Motorsport community
Join the conversationShare Or Save This Story
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
Top Comments