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インタビュー

【インタビュー:ルイス・ハミルトン】タイトルを獲る以外の、もうひとつ重要だった目標

メルセデスのルイス・ハミルトンは、7度目のドライバーズタイトルを獲得した。しかし今シーズンには、もうひとつの重要な目標があったと語る。

Lewis Hamilton, Mercedes-AMG F1

写真:: Andy Hone / Motorsport Images

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、シーズン開幕が7月にずれ込むなど、前代未聞のシーズンとなった2020年。この大変な年にチャンピオンに輝き、それまでミハエル・シューマッハーが持っていた最多タイトル獲得数に並んだのが、メルセデスのルイス・ハミルトンである。

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 ハミルトンは全17戦中11戦で勝利する圧倒的な強さを見せ、シーズンを席巻した。彼はシーズン開幕前、2020年にタイトルを獲得することは、通常の年よりも意味があると語っていた。

 2020年のF1で注目されたのは、新型コロナウイルスの影響でスケジュールが大きく変更されたことだけではない。5月にアメリカのミネアポリス近郊で、警察官に暴行されたことでアフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドが死亡……これに端を発した”ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も重要)”運動が世界中で活発化。それに伴いハミルトンが音頭を取る形で、F1も人種差別撤廃を訴える運動を展開した。

 2020年シーズン最大の課題は何だったのか? そう尋ねられたハミルトンは、次のように語った。

「当然だけど、チャンピオンシップを勝つために戦うのは、常に最も難しい課題のひとつだ。でも、社会の不公平のために戦うのも、最大の課題のひとつだと思う。レースの世界では、はるかにその傾向が進んでいる。レースには、限られた人しか関与できていないからだ」

「社会的な不公平は、世界中に蔓延している。それは大きな問題だが、これまで光が当てられてこなかった。でも今年はそれにマイクが向けられ、注意が払われるようになった。その戦いを生き抜くことは、世界中の人にとって、静かな死を遂げないようにすることだと思う」

「これは、僕らの周りのことほとんどに浸透している。全てではないにしても、ほとんどの企業、ほとんどの業界でそうなっている。だからこの運動を進めていくためには、説明すべきことがたくさんある。それは、エネルギーを浪費することになるんだ」

 ハミルトンはこれまでも、F1ドライバーとしての仕事、そして人種差別を撤廃するための活動を両立してきたと語る。

「僕はこのことと、ずっと過ごしてきた。だから何も変わっていない。今、人々は僕らが言うことに耳を傾けている。去年僕が何かを言っていたとしても、人々は疑問視しただろうね」

「反発は大きかった。でもそれは、僕らが本当の変化を推し進めることができるということを意味する。だから素晴らしいことだ」

「人種差別を初めて経験した時のことを覚えている。当時僕はまだ5歳だった。それから、ずっとそれと共に生きてきたんだ。でも、強力な何かの一部になれるというのは、本当に素晴らしいことだと思う。このことが、将来の世界に影響を与えることができるのを本当に望んでいる」

「物事が変わるには時間がかかる。だから、僕らの世代に大きな変化をもたらすことはないだろう。でも、子供たちのために変化をすることができるように働き、努力することができる」

 ハミルトンの活動には、批判的な声も多かった。特にインターネットでは、辛辣なコメントも多く見られた。ハミルトンはそういうコメントに苛立つこともあったと認めつつも、それもある意味では当然だと考えている。

「そういうことが起きると、苛立たしく思うこともある。でも、逆のことも考えてみる必要がある。僕が何らかのことを理解していないにもかかわらず、誰かがそれを僕に話そうとした場合、それは彼らを苛立たせる可能性がある」

「だから僕が意識しようとしているのは、必ずしもそれがその人のせいではないということだ。彼らが育ってきた環境では、周りに人種差別を経験した友人がいなかったのかもしれない」

「だから彼らに腹を立てるのではなく、本当に知らないだけかもしれないということを理解したいと思う。それは、人々が教育を受けていないということだ」

「僕は正しい方法で、彼らに話をしようとしている。彼らを軽蔑しようとしているわけではなく、彼らと同じ気持ちを共有したいと思っているんだ。そして、間違ったメッセージを発信する、強力な声を持っている人たちもいる。だから可能であれば、そういう人たちに時間をかけて話をしようとしている」

「僕ら全員が団結し、平等になれば、世界はより良い場所になる。そして僕らは皆、同じ目標に向かって取り組んでいる。しかし異なる目標もあり、多くの問題も存在する。一部の人々にとっては、このことは最優先事項ではないんだ」

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