大胆な2ストップ戦略も表彰台逃したレッドブル・ホンダのペレス、0.5秒差の4位に「ピット作業のロスがかなり響いた」
F1第8戦シュタイアーマルクGPで2ストップ戦略を取り3番手のバルテリ・ボッタスに迫るも抜き切れず、4位に終わったレッドブル・ホンダのセルジオ・ペレスは、1回目の「ピット作業でのロスが結果に大きく影響した」と語った。
レッドブル・ホンダのセルジオ・ペレスは、オーストリアはレッドブルリンクで開催されたF1第8戦シュタイアーマルクGPで、大胆な2ストップ戦略を取ったものの寸前で表彰台を逃した。ペレスはレースを振り返り、1回目の「ピットストップでのロスがかなり結果に響いた」と語った。
ペレスは、予選ではポールポジションのチームメイト、マックス・フェルスタッペンから0.327秒差の5番手タイムをマーク。メルセデスのバルテリ・ボッタスが予選2番手タイムを記録したものの、フリー走行2回目にピットレーンでスピンを喫したことで3グリッド降格ペナルティが科されていたことにより、ペレスは2列目4番グリッドから決勝レースをスタートした。
ペレスは、レース10周目に3番手のランド・ノリス(マクラーレン)を抜き去ると、27周でピットイン。しかし、ピット作業では左リヤタイヤの交換に手間取り、静止時間は4.8秒。大きくタイムを失ったことにより、ペレスは1周遅れてピットに入ったボッタスにピット出口で先行を許し、4番手に後退した。
その後レッドブルは、ボッタスを抜きあぐねるペレスを2ストップ戦略に切り替え、54周目に再びピットへ呼び込んだ。この2度目のピットストップは問題なく済んだが、新品のミディアムタイヤを履いたとは言え、ペレスは21秒に開いた差を17周で埋めることとなった。
ペレスは順調に差を削り、最終ラップの71周目にボッタスの1.4秒後方に迫るも抜くには至らず……4位でチェッカーフラッグを受けた。
ボッタスに0.5秒届かなかったペレスは悔しさを滲ませたものの、2ストップ戦略自体には理解を示している。
「あと少しだったね。(2ストップ戦略は)良い判断だったと僕は思う」とペレスはレース後に語った。
「彼(ボッタス)を追いかけていたけれど、タイヤは同じような周回数だった。だからトライしたのは良いことだったと思う。ただ残念なことに、周回遅れに邪魔されてしまった」
「最終的に、たった0.5秒が足らなかった。少し悔しいね」
「残念ながら、今回はピットストップでタイムロスがあった。世界記録を持っているクルー達は、シーズンを通して素晴らしい働きをしてくれているけれど、今回のミスはかなり結果に響いた。でも僕らはチーム一丸となって、さらに強くなって戻るつもりだ」
2021年シーズンからレッドブル・ホンダに移籍したペレスは、徐々に調子を上げ第6戦アゼルバイジャンGPで優勝。フランスGPでも3位表彰台を獲得している。しかしシュタイアーマルクGPの決勝では、レースを支配したチームメイトのマックス・フェルスタッペンに47秒432の差をつけられるなど、大きく水をあけられる結果となった。レースペースに苦しんだペレスは、その理由として第1スティントを走ったソフトタイヤが想像以上に機能しなかった点を挙げた。
「スタートで僕がソフトタイヤを履いていたことが、理由のひとつだと思う」とペレスは言う。
「ソフトタイヤの方がずっと良いと僕らは考えていたので、大きく遅れてしまった。ランドの後ろで2〜3周引っかかったことで、僕らは順位を落としてしまった」
シュタイアーマルクGPの1週間後には、同じくレッドブルリンクでオーストリアGPが開催される。同サーキットでの開催ということもあり、チーム・ドライバー共に今回のレースデータを検証し、挑むことになる。ただしドライタイヤは、シュタイアーマルクGPではC2〜C4の3種類の組み合わせだったのに対し、オーストリアGPにはC3〜C5のコンパウンドが持ち込まれる予定だ。つまり、1段階柔らかい組み合わせとなるわけだ。
「(タイヤも)違うから、新たなチャンスでもある。楽しみにしているよ」とペレスは言う。
「このマシンでこのサーキットを既に走った経験があるので、僕らは次の週末に向けて完璧に仕上がっているはずだ」
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