”渦中の”マグヌッセン、フリー走行1回目の危険行為により叱責処分
ケビン・マグヌッセンは、FP1でシャルル・ルクレールに対して危険な行為をしたと判断され、叱責処分を受けた。







ハースのケビン・マグヌッセン(ハース)は、スペインGPのフリー走行1回目にて、シャルル・ルクレール(ザウバー)に対して不要かつ危険な運転をしてとして、FIAから叱責処分を受けた。
セッション終盤、ルクレールはピットストレートを走行中にゆっくりと走っているマグヌッセンに近づき、イン側から彼を追い抜いた。しかしマグヌッセンがルクレールの前を横切ったため、ルクレールは彼の後方に追いやられてしまった。
これについてルクレールは、「マグヌッセンはトラック上でひとりではないということを理解する必要がある」と無線で不満を述べ、「彼はスローラップを走っていて、ライン上にいたのに……」と漏らしていた。
マグヌッセンは前回のアゼルバイジャンGPの決勝レース終盤にピエール・ガスリー(トロロッソ)と接触しており、その時は10秒のタイムペナルティを科され、ペナルティポイントを2ポイント加算されていた。その直後に、今回のインシデントが発生してしまった。
これによりマグヌッセンは、”走行を妨げ、危険な動きをした可能性がある”としてスチュワードに呼び出された。その後、彼が”危険な動きをした”という事実が認められ、叱責処分が科された。
FIAの声明では、以下のように述べられている。
「(現地時刻の)12時28分、FP1の最中にナンバー20(マグヌッセン)とナンバー16(ルクレール)の間で起こったインシデントについて、スチュワードは車載映像やコース上のビデオ、マーシャルのデータやテレメトリーを見直した。またナンバー20のドライバーや彼のチーム代表にも聞き取りを行った」
「そのドライバーは、ターン10で黄旗が掲示されたため、そのラップを諦めたと説明した。彼は黄旗が解除されたことに気がつかず、すぐ背後に迫っていたナンバー16が、黄旗が出された際にその掲示区間にいなかったにもかかわらず、そのラップを断念したことにも気がつかなかったと説明した」
「スチュワードはその説明を受け入れ、必ずしも(マグヌッセンがルクレールの)ラップを妨げたのではないと判断した。したがって、競技規則31条5項に違反していない」
「しかしスチュワードは、ナンバー20のターン1進入時の動きを再調査した。そこでナンバー20は右に動き、彼を追い抜こうとしていたナンバー16の前に出た。両者は接触を免れたものの、この動きは潜在的に危険であり、かつ不要であるとスチュワードは判断を下した。よって競技規則27条4項に違反している」
マグヌッセンは、現在ペナルティポイントを7ポイント所持している。ペナルティポイントは12カ月の間に12ポイントに到達してしまうと、自動的に1レース出場停止となる。なお6月には、7ポイントのうち2ポイントが失効となる予定だ。
このインシデントについてザウバーのチーム代表であるフレデリック・バスールに尋ねると、彼はこう話した。
「今朝も先週も、そして昨年も尋ねてこなかったか?」
「フリー走行でこういうことをしても、何の意味もなさない。レースでこのようなことをすることに意味があるとは言いたくない。だがばかげたことであるということは理解できるだろう」
「しかし、フリー走行だ。何の意味もないのだ」
Stuart Codling
この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | スペインGP |
ロケーション | サーキット・デ・カタルニア |
ドライバー | シャルル ルクレール , ケビン マグヌッセン |
チーム | ハースF1チーム , ザウバー |