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ルノーは長く、F1への参戦を続ける……「それが我々のDNAであり、歴史だから」

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ルノーは長く、F1への参戦を続ける……「それが我々のDNAであり、歴史だから」
執筆:
協力: Jonathan Noble
2020/05/26 2:58

ルノーF1のマネージング・ディレクターであるシリル・アビテブールは、コスト削減やチーム間格差を無くす新たな契約内容は、ルノーが長くF1に挑み続けるにあたっての後押しになるだろうと考えている。

 F1は兼ねてから、各チームの年間予算額に上限を設け、チーム間の格差を是正することを目指してきた。そして、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、2020年シーズンの開幕が大きく延期されている今、その動きはさらに加速し、予算上限額が引き下げられるなどした。

 ルノーF1のマネージング・ディレクターを務めるシリル・アビテブールは、こうした動きにより、F1が限られたチームしか勝てないスポーツから、多くのチームが勝利を目指すことができるスポーツへと生まれ変わることができると信じている。

 motorsport.comのオンラインインタビューに登場したアビテブールは、新型コロナウイルスの感染拡大により大きな影響を受けたものの、モータースポーツはルノーの歴史そのものであると共に同社のDNAとも言えるモノであり、将来に向けてレースを続けていくことを約束している。

 ルノーのヴィリー-シャティヨンのパワーユニット専用のファクトリーは、ロックダウンが明け、先週月曜日(5月18日)から業務を再開した。また7月のレース再開に向け、エンストンのシャシー用のファクトリーも、今週から稼働を始めている。ただ、イギリスに入国する人々に対する検疫措置をどうするか、英国政府の対応に関してはまだ解決していない。

 アビテブールは、F1は今回の危機に対し、参加チーム数を維持するためにビジネスモデルをリセットすべく、正しい行動をしたと信じている。

「今回のことは非常に大変な危機であり、実際に世界経済に対してどんな影響を及ぼすのが、現時点で推測するのは難しい。しかしF1で起きている全てのこと、例えば賞金からより公平に分配金が支払われることや、予算上限額が引き下げられることなどは、率直に言って我々にとっては良いことだろう。これは、我々が運営してきたレベルに非常に近い」

「私の意見では、これははるかに優れた ビジネスモデルになっている。もしコンディションが、多くのメーカーがこのスポーツに参加するのに十分なモノであれば、今後さらに良くなるだろう」

「我々は、エンジンの狂ったような開発競争を封じ込めることができた。エンジンに費やしてきたことは、本当に気が狂ったようなモノだった。そしてついにそれが変わる時がやってきた」

「我々の声は、ついに常識を示した声として聞いてもらえるようになったんだ」

「このスポーツに参加している全ての人たちにとって、正しい方向性を示している。私はそのことを、強く信じているんだ」

 今回の新型コロナウイルスの危機により、新車販売台数は大きく落ち込んでいる。そのため、自動車メーカーがF1を続けていくことができるのか、その点については大いに疑問視されている。ルノーもまだ、経営陣から参戦継続のお墨付きをもらえていないようだ。

 にもかかわらずアビテブールは、F1はルノーの核となるビジネスであると言う。

「我々は1970年代からF1に関わっている。我々はF1に忠実であり、楽しみにしている。自分たちのルーツやどこからやってきたのか、そしてその歴史に忠実であることは、重要だと思う。それは忠誠心だけでなく、今日、そして未来の顧客に対してアピールすることができる物語が何であるかを意味しているからだ」

「モータースポーツには独自の価値があるし、貢献できることがある。スポーツであり、技術の核を成している部分だということを除いたとしても、それが我々がモータースポーツを信じている理由だ。マーケティング活動を信じているのと同じようにね。そしてそれはレースであり、感情の高まりでもある……ルノーは感情を表現するのだ。つまり、全てのことに意味がある。それこそが、我々がF1に何十年も挑戦し続けている理由であり、今後もとても長いことそうしていくつもりだ」

「なぜ消費者が、他の何かではなく、このブランドとこの製品に興味を持つのか、その明確な物語を手にすることを望んでいる。そして、そのDNA、その歴史、その遺産として何を持っているのか、それが他の何よりもかなり重要だと思う」

 ルノーとグループ企業の日産は、最近ではフォーミュラEへの注力を推し進めている。アビテブールは、F1とフォーミュラEの両方を手がけることで、フォーミュラEを高効率で実施できるようになったと語る。そして、「フォーミュラEに活かすことができる、F1の多くのテクノロジーがある。だからこそF1は、技術革新を押し進めることができると思う」とも語った。

「率直に言えば、電化の傾向が止まることはないと思う。特に自動車業界では、持続可能性の取り組みにより、その方向性が加速するだろう。だから明らかに、F1はその方向を推し進めていく必要がある。2009年にKERSが初めて導入され、2014年から現在のパワーユニットが採用されている。それに関連して、我々はF1のマーケティングで、さらに良い仕事をする必要があると思う」

 一方でアビテブールは、ドライバーの報酬にも上限を設ける、道義的な責任があるとも感じているという。予算上限が低くなれば、多くのF1チームは、スタッフを解雇しなければならず、その結果社会的な影響を生じさせてしまう可能性がある。したがって、技術的な部分が平準化したことで、良いドライバーを確保するためにその報酬額が吊り上っていくことは、間違っていると考えているのだ。

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この記事について

シリーズ F1
チーム ルノーF1チーム
執筆者 James Allen