F1 アゼルバイジャンGP

冷却ファンを取り付けたままコースインする大失態のアルボン、当時の状況を説明「トウを使うために、急いでピットを出てしまった」

F1アゼルバイジャンGPの予選Q3で冷却ファンを取り付けたままコースインしてしまったウイリアムズのアレクサンダー・アルボンが、当時の状況を説明した。

Alex Albon, Williams FW462

Alex Albon, Williams FW462

写真:: Simon Galloway / Motorsport Images

 ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンは、F1アゼルバイジャンGPの予選Q3で、エアボックスに冷却用のファンを取り付けた状態でピットアウトしてしまうという大失態を犯したが、これは他車のスリップストリームを使うために、急いでコースに出ようとしたことが原因だったという。

 F1アゼルバイジャンGPの予選でQ3に進出したアルボンは、そのQ3での2回目のアタックに向かう際、あろうことかエアボックスに冷却用のファンを取り付けたままピットアウトしてしまった。

 アルボンはこのファンを取り外すため、ピット出口の先にマシンを停止。手を伸ばしてファンを抜き取り、コース脇に投げ捨ててアタックへ向かった。しかしアタックラップに入る前にチェッカーフラッグが振られてしまい万事休す。10番手で予選を終えた。

「トウ(スリップストリーム)をもらうために、少し急いでいたんだ。モンツァと少し似ていた。実際、このコースではモンツァよりもトウが効くと思う。低速から立ち上がるので、気流が乱れることでタイムを失うことがないからだ」

 アルボンはそう語った。

「僕らは接近したところを走るのを狙っていた。他のマシンがガレージから離れるのを待ってスタートしようとしていたが、ファンを付けたまま走り出してしまった。イライラする。でも、Q1やQ2で起きるよりも、Q3で起きた方がよっぽどマシだ」

「明らかにちょっとしたミスだった。何が起きたか調べて、再検討する。でも、そういうこともある。チームを非難しているわけじゃない。こういうことは起こり得るけど、二度と起きないようにしなければいけないと思う」

 アルボン曰く、ペナルティを受けることがないよう、細心の注意を払って冷却ファンを取り外し、コース脇に投げ捨てたという。

「マーシャルがマシンに触れてはいけないというレギュレーションがある、でも、ファンをマシンから放り投げることについてはよく分からない。そのレギュレーションはどうなっているのだろうか? 書類の上では問題はないと思う。捨てバイザーはOKで、なぜファンは捨ててはダメなのだろうか?」

「その時僕は怒っていたわけじゃなかった。再び走り出せるかどうか、確認したかっただけだ。それが、唯一頭の中にあることだった」

「そのことについて話し合っていたんだ。ファンを放り投げて、マーシャルが僕やマシンに触れないようにしてから、また走り出そうと話したんだ。でも3秒足りず、チェッカーフラッグを受けてしまった。もう少しで通過できそうだったのに」

 なおこの一件に関しては、安全でない状況でアルボンをコースに送り出してしまった一方で、他車の走行に悪影響を与えるようなものではなかったと判断されたことから、チーム側に5000ユーロ(約78万円)の罰金が科されるにとどまっている。

 

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