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2023年は“F1浪人”のリカルド。下位チーム覚悟でレギュラーシートにしがみつかなかった理由はアルボンには分かる?

アレクサンダー・アルボンは、ダニエル・リカルドが下位チームに移籍してでもF1に残ることを選ばず、レギュラードライバーの座から離れる選択をしたことについて理解を示している。

Daniel Ricciardo, McLaren

Daniel Ricciardo, McLaren

Mark Sutton / Motorsport Images

 2022年シーズン限りでマクラーレンから放出されることとなったダニエル・リカルド。結果的に彼は2023年シーズンをレッドブルのサードドライバーとして過ごすことが決まったが、同年に向けてはハースやウイリアムズといった下位チームのシートを獲得することに関心を示しておらず、何としてもレギュラードライバーのステータスを維持しようとはしていなかった。

 この考え方に理解を示しているのが、ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンだ。彼もかつてはレッドブルから放出され、2021年シーズンにF1浪人を経験したドライバー。だからこそ、1年間レースから離れることが有益だと考えたリカルドの気持ちが分かるようだ。

 リカルドの現在の状況に共感できるかと問われたアルボンは、「僕は少し違った状況にあった」と前置きしつつ、次のように語っていた。

「彼の言いたいことも分かる。例えば僕の2020年シーズンのように、F1であまり良くないシーズンを過ごすと、色々と疲弊してしまうんだ。パドックでの騒音からはもちろん、自分自身の結果からもだ」

「僕たちは競争するために生まれてきたし、それが僕たちの生きる道だ。全ては結果次第。良い仕事ができるかどうかにかかっている。だから色々なものが重くのしかかるし、シートを失ったことによる精神的なショックを乗り越えるには2週間はかかったと思う」

「でも若かったからこそ『これで終わりじゃない』と思うことができた。そして僕にはまだチャンスがあることも分かっていた。おそらく今ミック(シューマッハー)も同じようなことを感じていると思う。『まだまだ証明すべきことがある、必ず戻ってきてやる』みたいな感じでね」

 1年間F1のレギュラードライバーの座から離れた後、2022年にウイリアムズからのカムバックを果たしたアルボン。復帰当初は、チームのメンバーとの働き方を理解したりと、環境に慣れるのに時間がかかったという。

「みんなの力を引き出し、クルマの方向性、パフォーマンスの方向性という点でみんなと正しい方に進む必要がある。そしてスイートスポットのようなものも見つけなければいけない」

「人は文化的にも性格的にもそれぞれ多種多様な振る舞いをすると思っている。個人のパフォーマンスを最大限引き出す方法はあると思うけど、それはお互いの人間性まで理解しないと実現できない。だから時間がかかるし、一緒に食事をしたり、ファクトリーで話をしたりといったことが必要になってくる」

「だから来年(2023年)に向けては、もっともっと彼らのことを知りたいという気持ちがある。まだ1年目が終わったばかりだし、僕は比較的まだ新入りなんだ」

「そこにしっかり取り組んでいきたい。細部までこだわることで、来年に確実に良い仕事ができるようにすることに集中し、チーム全体を引き上げてみんなで前に進んでいきたい」

 
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