ドライバーとしてのピークを迎えるアルボン。ウイリアムズ残留を望むも、鍵となるのはチームの進化「今の僕には勝てるマシンが相応しいと思っている」
ライバルチームからの関心が高まっているアレクサンダー・アルボンは、ウイリアムズの進歩の度合いがチームとの長期的な将来の鍵を握っていると認めた。
ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンは、2025年にフェラーリへと移籍するルイス・ハミルトンの後任としてメルセデスに加入するという噂や、同年にレッドブルへ復帰するのではという噂が流れたりと、来シーズンに向けた去就が注目されるひとりとなっている。
こういった噂を受けてウイリアムズのジェームス・ボウルズ代表は、アルボンと結んでいる複数年契約が2025年までであることを明かし、アルボンに他チームからオファーが来た場合は、チームの長期的な利益を優先するとして、次のようにコメントしていた。
「今後何らかの決断が下されるとしたら、それは短期的なものではなく、チームの長期的な目標のために決断するのが正しいことだということは、私の中でハッキリしている」
一方のアルボンは、脂の乗った時期にトップチームに戻りたいという願望があることは認めたが、ウイリアムズがこの2年で強力なチームに成長できることを願っている。つまり彼が今後チームに残るのか、移籍するのかを左右するのは、ウイリアムズの進歩の度合い次第ということだろう。
「僕は(ニューマシンの)FW46がどのくらい進歩しているかを見るのが楽しみだし、バーレーンやその後の4〜6レースでのマシンの仕上がりを見て、チームが望んでいる進化を遂げていることを実感したい」
アルボンはそう語る。
「僕はウイリアムズで戦うことに集中しているし、ここが自分の居場所だと思っている。僕にとっては進化のスピードというのも重要だけど、それはいずれ分かることだね」
「僕は自分が能力のピークに近付いていると感じている。常に改善すべき点はあるし、まだ改善できることもあるけど、総合的に言えば、僕の経験や立ち位置は表彰台や優勝を争えるマシンが相応しい段階まで来ていると思う。それは自分自身がどう見えるかということについて、正直に言っているだけだ」
「何より、そのチームがウイリアムズであって欲しいと思っているんだ。僕が全力を注いで取り組むのはそこだ」
「それ以外のことについては、僕はどうしたいいんだろう? という感じだ。ドライバー市場を見ると、25歳や26歳くらいのドライバーに関心が寄せられるのは明らかだ。そういう状況に見えるけど、どうなっていくかだね」
「現実的に言えば、このチームにいたいと思っている。チームが僕の望むところまで行ければ、長期契約になるだろう。僕たちは“やるか、やらないか”という状況にある。僕の考えはそういう感じだ」
ただ、ウイリアムズが短期間で奇跡的な進化を遂げるとは考えられていない。チーム代表のボウルズも、インフラの大幅な見直しをはじめとする長期的視点での再建を進めている。
ウイリアムズの進化のスピードが、自身の野望を叶えるに十分なスピードであることをどのように判断するのか? motorsport.comにそう尋ねられたアルボンは、次のように答えた。
「正直言って、そこはちょっとしたフィーリングになってくる」
「ジェームスは常に、チームの現状を伝えてくれる。それぞれの進捗や取り組むべき分野、僕が改善を手助けできる分野などをね」
「彼はそういう意味で非常に誠実で、チーム代表との関係はとても良いと言える。確かに時間はかかると思うけど、2026年や2027年には、コンスタントに表彰台を争えるようになるかが分かる時期が来るだろう。かなり先のことだけどね」
「僕は自分たちの進んでいる道のりと進捗に満足しないといけない。チームをどう見ているか、チームにどうあって欲しいか、それは自分の中でハッキリしている。もちろん、僕はそれを出来る限りアシストして、後押ししていくつもりだ」
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