ウイリアムズからF1復帰のアルボン、メルセデスPUの”機密保護事項”については「まだ知らない」
来季ウイリアムズからF1復帰を果たすことになったアレクサンダー・アルボンは、そのウイリアムズとの契約に含まれる、メルセデスのPUの知的財産を保護するための「厳格な」条項が何かは、まだ分かっていないと語る。
2020年限りでF1のレギュラーシートを失っていたアレクサンダー・アルボンは、来季のウイリアムズのシートを射止め、F1に復帰することとなった。
ただアルボンは、レッドブルとの関係が断ち切られるわけではなく、関係を維持したままウイリアムズのマシンを走らせるということになる。ただそのウイリアムズのマシンには、レッドブルのライバルであるメルセデスのパワーユニット(PU)が搭載されている。
メルセデスとしては、アルボンを通じてメルセデスのPUの”秘密”がレッドブル陣営に伝わってしまうのは、何としても避けたいところ。そのためイタリアGPの際、メルセデスのトト・ウルフ代表は、アルボンとウイリアムズの契約には、メルセデスのPUの知的財産権を保護するための条項があると明かしている。
「我々にとって重要だったのは、別のPUメーカーのドライバーがチームに加わる場合、非常に厳格で明確なIP(知的財産)機密保持条項があるということだ」
そうウルフ代表は語る。
「そのことについてはこれまでもずっと、ウイリアムズとは同調できていた。彼らは我々の関係がどこから来ているのか、そして何を守ることが重要なのか、それを正確に理解している」
アルボンは前述の通りレッドブルとの関係を今後も維持し、再び戻るという「将来の選択肢」を残すことになった。しかしアルボン曰く、ウルフ代表が語った「非常に厳格で明確な」条項の意味については、まだ知らされていないようだ。
「正直なところ、僕にはまだ分からない」
そうアルボンは語った。
「それは、僕にはまだ話されていないんだ。色んなことが、まだ動いている最中だ。僕らはそれが指し示すのが何であるのか、待つ必要があるだろうね」
アルボンは2020年シーズンにレッドブルのマシンを走らせたが、その契約が延長されることはなく、今シーズンはセルジオ・ペレスにシートを奪われる形となった。ただ、リザーブドライバーとしてはチームに帯同し、さらにシミュレータでのドライブを担当するなど、貢献を続けている。
そのアルボンは、将来レッドブルに戻ることができる可能性を排除するのは「馬鹿げたことだ」と語る一方で、まずは今季のレッドブルのチャンピオン獲得、そしてその後はウイリアムズでのことに集中するつもりだと語る。
「レッドブルが僕の戻るべき可能性があるチームだと思わないのは、馬鹿げたことだと思う」
「でも現時点では、それほど長期的なことは考えていない」
「今年は明らかに、チャンピオンシップを勝ち取ることを最優先事項として、集中しなければいけないような気がする。そして来年はウイリアムズとの仕事に集中し、マシンの開発を行なって、良い年を過ごせるようにしなければいけない。それを通じて、僕も成長し続ける」
「将来について考えれば、もちろん夢はたくさんある。でも今は、精一杯の仕事をして、近い将来のことを集中し、その先に何があるのかを見極めなければいけないような気がする」
アルボンは、レッドブルとの関係は個人的には続いていくものの、ウイリアムズのマシンにステッカーが貼られるようなことはないと考えているようだ。
「繰り返しになるけど、まだまだ色々なことが進められている最中だ。おそらく、僕のヘルメットはレッドブルのカラーリングになるかもしれない。でも、それくらいだろう」
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