ライコネンへの30秒ペナルティ、再審へ。スチュワードがアルファロメオへのヒアリングを実施
アルファロメオF1チームは、第2戦エミリア・ロマーニャGPでキミ・ライコネンに与えられた30秒のタイム加算ペナルティについて、再審理に臨む権利を獲得した。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
アルファロメオのキミ・ライコネンはF1第2戦エミリア・ロマーニャGPを9番手でフィニッシュ。しかしレース後に30秒のタイムペナルティを受けてしまい、最終的に13位となった。この件についてアルファロメオは、新たな証拠に基づいて再審理を要求。これが受理され、チームとスチュワードがヒアリングを行なうことになった。
第2戦エミリア・ロマーニャGPは、ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)とバルテリ・ボッタス(メルセデス)のクラッシュにより、レースが赤旗中断となった。ピットレーンに戻った各車は、セーフティカー先導で走行を再開、ローリングスタートでレースがリスタートされた。
ライコネンは、ローリングスタートの前の周に、ターン3でスピンしてしまった。ライコネンは走行再開することができたが、この際ルイス・ハミルトン(メルセデス)と角田裕毅(アルファタウリ)の先行を許してしまった。
通常のセーフティカー走行であれば、ライコネンがポジションを取り戻すのは許されないが、ローリングスタートによるレース再開時は、第1セーフティカーライン前までにポジションを取り戻さなくてはいけない。それが出来なかった場合、ピットレーンに入り他のマシンがリスタートを切った後に合流しなければいけないこととなっている。
ライコネンはハミルトンと角田を抜き返さなかったにも関わらずコース上で再スタートを切ったため、これがレギュレーション違反とみなされたのだ。チームは当時、セーフティカー先導中のルールが適用されるのか、ローリングスタート前のルールが適用されるのか、レースコントロールに助言を求めていたという。
アルファロメオは、このペナルティが不当であると考え、国際スポーティングコードに則り、新たな証拠に基づいた再審理の権利を要求した。そして4月30日の夜にポルトガルで行なわれたスチュワードのヒアリングで、新たな証拠を検討する必要があることが合意された。
F1コミッションやレースディレクターズノートなど関連するドキュメントや指示に曖昧な部分がある場合、競技者が恩恵を得るべきであるという指摘をFIAは拒否。ただ、F1で今回のようなペナルティが出された前例がないことを示す資料は受け入れたという。
スチュワードの裁定ではレギュレーションが「一貫して適用されている」とされていたため、アルファロメオはそうした資料を関連性のある証拠だとしたようだ。
FIAはペナルティの再審理に関する説明の中で、F3やF2での過去の違反事例に基づいてルールの解釈を行なったとしているが、赤旗の後にそうした違反が起きたことはないと認めている。
「裁定と今回のヒアリングを経て、スチュワードが言及した特定のケースが、赤旗後ではないことが判明した」
そうFIAは説明した。
「これは、スチュワードが検討した多くの要素のうちのひとつに過ぎないが、この情報は最初の裁定の時点では競技者には入手できず、スチュワードによる議論の一部であったため、重要かつ関連性があると考えられる」
スチュワードは5月2日の朝にポルトガルでアルファロメオとビデオ会議を行ない、この問題に関する完全なヒアリングを実施することになっている。
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