アストンのアロンソ、F1オーストラリアGP予選でメルセデス勢に先行許すも「開幕3戦でベスト」決勝での激戦を予想

　アストンマーチンのフェルナンド・アロンソは、F1オーストラリアGPの予選でレッドブルのマックス・フェルスタッペンとメルセデス勢に先行を許したものの、パフォーマンスとしては今季の「3戦でベストだ」とポジティブな評価を下している。

　不安定な天候の中行なわれたオーストラリアGPの予選。今季一躍トップチームの仲間入りを果たしたアストンマーチン勢は順当にQ2、Q3へと駒を進めた。

　アロンソは最終アタックで1分17秒139をマークして暫定2番手に立つも、その後アタックを行なったジョージ・ラッセル、ルイス・ハミルトンのメルセデス勢に先行を許し、4番手に。チームメイトがQ1で姿を消したことで1台でQ3を戦ったレッドブルのフェルスタッペンが記録したポールラップからは0.407秒差だった。

　アロンソは4番手に甘んじたものの、今回の予選が開幕3戦の中で一番良いパフォーマンスを引き出せたと考えている。

「サーキットは時々判断が難しいコンディションで、特に風の強さや向きが変化していた」

　アロンソは予選後にそう振り返った。

「でもセッションごとに少しずつ改善を重ね、僕らとしてはごく普通の予選になった。パフォーマンスという面では、この3戦の中でベストだったと思う」

「ポールポジションに一番近かったし、速さを感じることができた。マシンも運転しやすいし、楽しめている。Q3ではメルセデスがとても速かったし、彼らの方が良い仕事をした」

「でも、決勝で彼らに挑めるか見てみよう」

　前戦の勝者ペレスが最後尾から追い上げてくると予想されるものの、決勝グリッドでアロンソの前に並ぶのは3台。現実的な目標はフェルスタッペンに次ぐ2位かと尋ねると、アロンソは次のように答えた。

「僕はサウジアラビアでメルセデスの前でスタートしたけど、僕と比較して同じようなペースだった。だから彼らが前でスタートしたら、彼らを追い抜くのはとても難しくなると思う」

「決勝は、レッドブル、メルセデスの2台、おそらくはフェラーリ勢も戦いに加わってくる。涼しいコンディションのここでは、フェラーリに有利に働くと思う」

「だから面白いレースになるだろうね」

Fernando Alonso, Aston Martin AMR23

Photo by: Glenn Dunbar / Motorsport Images

　予選Q3では多くのドライバーが1分17秒台のタイムを記録する中、フロントロウのふたりは1分16秒台を記録。ラッセルはトップのフェルスタッペンに対して0.236秒差まで迫った。今季も開幕から苦戦が続いてきたメルセデスだが、第3戦にしてフロントロウまでカムバックを果たし、アストンマーチン勢やフェラーリ勢を退けた。

　コンストラクターズランキングでは、レッドブルが首位を独走する後ろで、アストンマーチンとメルセデスが38点で並んでいる。

　開幕2戦連続でアロンソが3位表彰台に登っているアストンマーチンが現在はランキング2番手となっているものの、予想するのはまだ時期尚早かもしれないが、今後4番手のフェラーリ（26点）も含め熾烈なランキング2位争いとなることが予想される。

　メルセデス勢の勢いについて予選後にコメントを求められたアロンソは、次のように語った。

「サウジでは、決勝のペースは僕らと0.1秒差以内だったと思う。ここでは、彼らは金曜日のFP1でルイスが2番手だったんだ」

「彼らのコメントを聞いていると、確かにQ3に届かないマシンを持っているようにも聞こえる。でも僕はそれほど悪いとは思っていないよ。レッドブルほどじゃない……と言っても、どのチームもレッドブルには近づけない」

「でもメルセデスは良くなってきているし、すぐに優勝候補になるだろう」

「昨年もそうだったし、本当に悪いスタートの後に彼らは勝っている。だから今年はそのポテンシャルを発揮すると思う」

「でも僕らの場合、特にチェコ（ペレスの愛称）がQ1で敗退しているし、ノーミスで良いレースをしようと思っている。もし表彰台に上がることができれば最高だ。4位ならOK、5位でもOKだ」

「僕らがポイントを獲得して、ランキング争いの中で彼ら（メルセデス）からポイントを奪えるようにしたい」