「守っているの俺だけ……」アロンソ、1周目のトラックリミット取り締まりに不満爆発
フェルナンド・アロンソはF1第9戦オーストリアGPで、ターン1のトラックリミットを守ったことでポジションを失ったと考えており、ルールを守った側が損をすることに憤りを見せた。
写真:: Sam Bloxham / Motorsport Images
レッドブルリンクで行なわれたF1第9戦オーストリアGPで、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)は10位入賞を果たしたが、スタート時にトラックリミットを守っていることで損をしてしまったと憤りを見せた。
アロンソは決勝を14番グリッドからスタートすると、ターン1に向けてブレーキを遅らせることで、イン側からダニエル・リカルド(マクラーレン)やシャルル・ルクレール(フェラーリ)をオーバーテイクしようとしていた。
しかしリカルドはコーナー脱出でアウト側に大きくはみ出し、ソーセージ縁石をも越えてコース外のアスファルトランオフを走った結果、アロンソの前方に留まった。
オーバーテイクに失敗したアロンソはチームとの無線でリカルドについて「3つか4つは(ポジションで)得をしてる……ペナルティがすぐにあるはずだ」と不満をこぼしていた。
さらにその後のセーフティカーランの最中には「彼は少なくとも6つはポジションを譲る必要がある。ピットストップや他のことじゃない。今すぐにだ」とも続けていた。
しかしスチュワードはこの件を注視こそしていたが正式な調査は行なわれず、リカルドにはペナルティが科されること無く、彼は7位でのフィニッシュを果たしている。
レース後、アロンソは前戦シュタイアーマルクGPでも同様のことが起きていたため、フラストレーションが溜まっていると語った。
「ここ(レッドブルリンク)で2連戦をしたけど、スタートからターン1のイン側でブレーキを遅くかけてオーバーテイクをしていったのは僕だけだった」
「今回、僕はリカルドとルクレールをオーバーテイクしたけど、彼らはターン1をはみ出していって、僕の前に出た。それだけでなく、ターン3に向けて彼らはスリップストリームも使って逃げたんだ」
「今回は先週に引き続き、またとてもアンフェアだと感じられた。先週もターン1に向けてはシャルルとリカルドの前で入ったのに、出口ではリカルドの50メートル後ろだったんだ」
「僕だけがコーナーをきちんと回っていた。バカみたいに感じられる」
それでも10位に入りポイントを持ち帰ったアロンソ。しかしターン1での出来事がなければより良い結果を出すことができただろうと考えている。
「今日は14番手からスタートしたけれど、1周目に11番手か12番手になれていたら、7〜8番手でフィニッシュすることもできた。だからそれを思えばポジティブだった」
「予選では不幸にもトラフィックでアタックを完了することができなかった。決勝ではルールを尊重して、結果、1周目は15番手だった」
なおレースディレクターのマイケル・マシは、そもそもアロンソはターン1に進入する時点でリカルドの前に出られていなかったと考えていることから、ペナルティ等は必要ないとしている。言い換えると、アロンソはリカルドに“抜き返された”訳ではないため、リカルドは例えトラックリミットを逸脱していたとしてもポジションを返上する必要がなかった、というのがマシの主張のようだ。
「2019年のポールリカール戦から言ってきていることのひとつだが、1周目の序盤数コーナーでは、コーナー進入時に相手の前に出られていないドライバーは、(コーナー通過直後も)後ろにいるべきだろう」
そうマシは言う。
「フェルナンドの言っているインシデントを、我々の見える角度から見ていた時、まさに今言ったことが当てはまると思った」
「これを一般的な原則としている。なぜなら、特にこうした状況では、誰もが自分たちが有利になるように調査を要求するんだ」
「それがあの時見られていた状況だ」
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