アロンソ、久々F1ドライブで”マシンに圧倒”される「鍛え直す必要があるね!」
フェルナンド・アロンソは、ルノーF1での復帰後初走行を終え、「マシンに圧倒された」と認めた。
写真:: Renault
2021年シーズンにルノーのドライバーとしてF1に復帰する予定のフェルナンド・アロンソは、10月13日にスペインのカタルニア・サーキットで、フィルミングデーを活用する形でルノーの今季用F1マシンR.S.20を走らせた。
アロンソにとっては2019年の4月にバーレーンで行なわれた2日間のインシーズンテストでマクラーレンのマシンに乗って以来のF1マシンドライブとなった。
フィルミングデーはあくまでPR活動用の撮影を行なうための走行であるため、走行距離は100kmまでに限られる。しかしアロンソは、マシンのブレーキング性能とコーナリング性能に再適応するのに時間がかかったと認めた。
「バルセロナでのフィルミングデーはとても良い1日だった」
アロンソはビデオインタビューでそう語った。
「フィーリングは良かった。今のところ、明らかにマシンが僕を上回っていたと思う」
「F1のスピードに戻るのはそう簡単ではない。僕はラップを重ねるごとに改善して、エンジニアにフィードバックしようとしていた。また撮影もあったので、カメラがあったし、ドローンがコース上で僕を追いかけていた。そのプレッシャーも大きかったし、ハードワークだった」
「毎週末目の当たりにしているように、マシンにはポテンシャルがあると思う。でもまだ改善の余地がある。僕たちは短期間で改善をしようとしている」
F1から離れた後、様々な挑戦をしてきたアロンソだが、すぐに勘を取り戻すことができるだろうと語った。
「僕が最近乗ったマシンは、1月にダカール、8月にインディカー、そして今回のF1という3台だ。これ以上ないってくらいバラバラだよね!」
「その中でもF1は少し気楽だった。これまでずっと運転してきたものだったからね。18年間F1にいて、今戻ってきたところだけど、ブレーキングポイントやコーナーへの進入速度など、ブレーキングやコーナリングでのパフォーマンスが少し足りないのは事実だから、また慣れないといけないことがたくさんある」
「だけどダカールやインディなど、全く新しいことに慣れるよりは短い時間で済むだろう」
アロンソはまた、F1復帰を果たす2021年に向けて鍛え直す必要があることも認めている。
「準備しなければならないことはたくさんある。一番は体力面だ。F1基準に合わせてトレーニングしなければいけない。特に首だけど、今後数ヵ月で上半身を強化しなくてはいけないんだ」
「100km走った後の首は大丈夫だけど、明日にでもまた言うよ! 少し痛みが出てくるかもしれないからね。今のところは良い感じだけど、トレーニングは続けなくちゃいけない」
「あとシートフィッティングやステアリング、ペダルの位置などの快適性に関して準備しなければいけないことがたくさんある。エンジニアとの関係性も、お互いに見ただけで理解し合えるようないい関係を築こうとしている」
「そういったことには少し時間が必要だ。僕たちは2020年の残りと、来年の冬を利用して勢いをつけようとしている」
アロンソはすでにルノーF1チームの一員として、現地にこそ入っていないものの、”バーチャル”な形でチームに帯同していると明かした。
「もちろん、自宅からすべてのレースを観戦している。数週間前にチームからもらったコンピューターを使って、エステバン(オコン)やダニエル(リカルド)のオンボードカメラ、チームからの無線通信、ブリーフィング、戦略会議などを見ることができるんだ」
「だから、毎週末何が起きているのかが分かる。結果も良くなってきている。直近のレースでの表彰台(アイフェルGPでのリカルド3位)は、ハードワークをしてきたからこそだし、ふさわしい表彰台だったと思うよ」
来年の展望について訊かれたアロンソは、現状からの大きな変化は期待しておらず、新しいレギュレーションが導入される2022年が”本命”だとしつつも、良い環境が揃っていると自信を持っているようだ。
「チャンピオンシップでのチームの進歩や週末の順位を見て、チーム内では誰もが大きな期待を抱いている。同時に、2022年まではレギュレーションがほぼ同じであることを知っているからこそ、地に足をつけなければならない」
「今季、中団争いでの”赤字”は来年に持ち越されることが分かっている。僕たちは素晴らしいチームと才能ある人材、素晴らしいスポンサー、世界中に多くのファンを持っている。地に足をつけて、来年に向けて前向きなエネルギーと楽観的な考えを持っていれば2021年を良いものにするためのすべての要素は揃っていると思う」
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