アロンソ、レース後のペナルティに不満隠さず。「異議申し立ての結果が、F1の方向性が正しいのか決定づける」

　アルピーヌのフェルナンド・アロンソは、F1アメリカGPを7番手で終えたものの、レース後に30秒のタイム加算ペナルティを受け、15位に終わった。このペナルティに対して、チーム側は異議申し立てを行なっているが、アロンソはその結末次第でF1の方向性が決まると語った。

　アロンソはレース序盤に、ランス・ストロール（アストンマーチン）と接触するアクシデントに巻き込まれた。ストロールの左リヤタイヤに乗り上げる形となったアロンソのマシンは、空中に浮き上がりウォールに激突した。

　しかし幸い、マシンのダメージは大きくなく、アロンソはレースに復帰。レースを7番手で終えた。

　だがこの接触で受けたダメージにより、走行中に右のリヤビューミラーが脱落。これを見たハースは、マシンが安全ではない状態で走行していたのではないかと抗議。これを認めたスチュワードはレース後、アロンソに30秒のタイム加算ペナルティを科したのだ。

　その後、アルピーヌはハースの抗議が認められたことに異議申し立てをすると発表した。ハースの抗議は、本来の抗議提出期限を24分過ぎていたため、そもそも抗議自体が無効だとアルピーヌは訴えている。

　レース中はアロンソに対してピットインとダメージ修復を指示するブラック＆オレンジの旗（通称オレンジボール）が振られていなかったことから、スチュワードはレースディレクションを非難している。また、ハースが抗議期限をオーバーしていたことについては「締切を遵守することは不可能だったと判断した」と説明している。

　アロンソは月曜日の夜、自身のインスタグラムに投稿。自分が受けたサポートは、大多数の人々がアルピーヌが正しいという意見に同意していることを示していると示唆した。

「スポーツの世界では、ルールやレギュレーションに対して全員が同じ考えを持っていて、同じ意見を共有していると感じることは稀なことだ」

　FIAはアルピーヌからの異議申し立てについて、今週末に開催されるグランプリに先駆け、木曜日18時にメキシコで審理されることを発表した。

　アロンソは、この審理における決定によって、「僕たちが正しい方向に向かっているかどうかが決まるので、このスポーツにとって重要な日だ」と付け加えた。

　前戦日本GPでは、危険なコンディションで回収車両がコースインしたとして、FIAは調査を開始。手順をいくつか変更するに至った。またFIAは日本GP後、レースの運営体制も変更。2人の交代制だったレースディレクターを、残り4戦はニールス・ウィティヒに固定したばかりだった。