アルピーヌの”ストレート特化”作戦は成功か、失敗か? カナダGPに向けて戦略を評価
アルピーヌのドライバーは、バクーで極端な低ドラッグのセットアップを行なった後、カナダGPに向けてダウンフォースレベルを見直す必要があると語った。
写真:: Glenn Dunbar / Motorsport Images
アルピーヌは、F1アゼルバイジャンGPで採用した、ストレートスピードを追求した極端なセットアップをカナダGPでも使うべきかどうか、見直す必要があると語った。
アゼルバイジャンGPの舞台であるバクー市街地サーキットは、長い直線・全開区間と、低速・直角コーナーが連続する区間を併せ持つレイアウトであり、セットアップのバランスが難しいコースだ。
そんな中で、アルピーヌは極端にダウンフォースを削り、直線重視のセットアップを採用。結果的にフェルナンド・アロンソが7位、エステバン・オコンが10位と2台が入賞を果たした。だが、スターティンググリッドはそれぞれ10番手、13番手だったことや、レースではフェラーリ2台がリタイア、角田裕毅(アルファタウリ)がトラブルで後退したことを考えると、アルピーヌの戦略が成功したとは言いづらい部分があるだろう。
アルピーヌのドライバーたちは、アゼルバイジャンで得られた教訓を、次戦カナダGPの空力パッケージ選択に活かすべきだと考えている。
ハードタイヤでスタートし、コーナーでのグリップ不足で苦しんだオコンは、ストレートスピードを追求したことについて、「それが今回のレースの妥協点だ」とmotorsport.comに語った。
「ストレートでの伸びもさることながら、コーナーでのロスの大きさも印象的だった」
「それが功を奏したかどうかは、もちろん見直すべき点だ。でも明らかに、このレースでは僕らが少し後手に回っていた」
オコンはバクーでのハードタイヤでのオープニングスティントの戦略がうまくいかなかったことを認めている。
「序盤はハードのペースが良くなくて、グリップにかなり悩まされたし、あまり前進することができなかった」
「だからちょっと残念な結果になってしまった。もっといいレースができたはずなのに……でも来週には状況を立て直すことができる」
一方のアロンソは「僕らとクルマにとってベストだと思うことをやったと思う」と話す。
「他のマシンと比べてみると、僕たちはストレートがとても速くて、コーナーで少し苦労していたようだ。 その分、タイヤのデグラデーションが進んでいるのだろう」
「ピットアウト時にニュータイヤでストロールとボッタスをオーバーテイクした。追い抜くのはそれほど難しくなかった。そして誰も僕を追い越すことはなかった。だから簡単だった。つまり彼らがDRSを使っても、僕はまだ引き離していたんだ。だから、それはとても良いことだったんだ」
「でもカナダでは、どんな構成を選ぶか見てみよう。 でも、僕らのクルマは普通にローダウンフォースが適しているから、デメリットはないと思うよ」
「これがバクーだ。予選でトリッキーなのを確認したし、レースでは良いスタート、良い戦略、良いピットストップ、クリーンなレースをすれば、通常はポジションを上げることができるんだ」
「今回はフェラーリの2台と角田が抜けたので、7位でフィニッシュできた」
「もっと(チャンスが)あると思っていた。クルマはかなり硬く、いくつかのブレーキングポイントではほとんどコーナーを見ることができない。レースはかなり難しいんだ。だからもっとミスが起きると思っていた」
チームの中団争いにおけるチームのポジションについては、「おそらく期待通りの位置だ」とアロンソは付け加えた。
「金曜日はもっと楽観的だったけれどね。でも、土曜日には現実に戻ってきた。そして、僕たちはかなり僅差だと思う」
「この週末はメルセデス、アルファタウリ、マクラーレン、アストンマーチン、アルピーヌがそうだった。予選では全員がコンマ2秒以内だった」
「だから、カナダでも同じようなことを期待している。そのグループの前に出るには、完璧なセットアップと完璧な週末を過ごす必要がある。そして、それがカナダで望んでいることなんだ」
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