アルピーヌF1、夏休み前に“大型アップデート”を計画。躍進マクラーレンに続き上位チームに殴り込みなるか?

アルピーヌのオットマー・サフナウアー代表は、チームは夏休みを前に“重要な”アップデートパッケージをマシンに投入予定だと語った。

Esteban Ocon, Alpine A523

 2023年のF1は、ハンガリーGPとベルギーGPを終えると1ヵ月の夏休みに入る。アルピーヌはこの2戦で“大型アップデート”をマシンに投入する計画を立てていると、チーム代表のオットマー・サフナウアーが明かした。サフナウアー代表はさらに、シーズン残りのレースでも積極的に新パーツを投入し続け、コンストラクターズランキングで挽回できることを望んでいる。

 アルピーヌは、モナコGPでエステバン・オコンが3位表彰台をチームに届けた。しかしライバル勢の躍進もあり、ここ2戦はたった3ポイントの獲得に留まっている。イギリスGPでは新型のフロントウイングが投入されたが、オコンに油圧ポンプのトラブルが発生し、ピエール・ガスリーは接触によるサスペンション破損でリタイアとなった。

 第10戦オーストリアGPからアップデートの投入を開始したマクラーレンがイギリスGPで2位と4位に入り一気に30ポイントを獲得したことで、アルピーヌはコンストラクターズ6位に後退した。

 アルピーヌは巻き返しを図るべく、ハンガリーGPとベルギーGPでアップデートを投入予定だ。特に夏休み前最後のレースとなるベルギーGPでは、現行F1マシンのパフォーマンスにおいて最も重要な空力パーツと言っても過言ではないフロアが変更される予定であり、イギリスGPから使用されている新型フロントウイングとのシナジーも生まれてくると見られている。

「今年はアップデートが上手くいっているし、休みの前にはもうひとつ重要なアップデートが控えている」とサフナウアー代表は言う。

「今回も役立つと良いね。相対的な競争力というのはそういうモノだからね。でも、次が楽しみだ」

「ハンガリーでもアップデートがあるが、それほど大規模なモノではない。スパ(フランコルシャン)のはフロアが持ち込まれる。すべてが投入されて組み合わされば、上手くいくと思う」

Otmar Szafnauer, Team Principal, Alpine F1 Team, in the Team Principals Press Conference

Otmar Szafnauer, Team Principal, Alpine F1 Team, in the Team Principals Press Conference

Photo by: Motorsport Images

 またサフナウアー代表は、予算的にも今後数ヵ月で新たなパーツをサーキットに持ち込む余裕が残されていると主張する。

「予算制限の観点からは、我々には余裕がある」とサフナウアー代表は言う。

「ATR(空力テスト制限)の面では、2024年型マシンと2023年型マシンの間でどれだけ妥協するかを決めなければならない」

「そしてそれは、何を続けていくかという戦略的な判断だ。しかし現状、我々は開発のほとんどを2024年型マシンではなく2023年型マシンに注いでいる」

 2024年に向けてはレギュレーションが変更されないため、来季へ向けた作業は比較的短い期間で済ませることができる。そのため、アップデートに十分な効果があれば、現行マシンの開発を続けることが望ましいとサフナウアー代表は考えている。

「私個人としては、可能な限りマシンをアップデートしていくことにいつも賛成している」とサフナウアー代表は言う。

「最後のアップデートで何が得られる? どれだけのパフォーマンスを追加できるか? CFDと風洞の両方のプロセスを何度も繰り返して実験を行ない、何が得られるかを確認するまで答えはない。そしてアップデートの時期を判断するのだ」

「こういったプロセスを経ない限り、予測は難しい。でもアップデートを続けることに賛成だ」

Esteban Ocon, Alpine A523, arrives on the grid

Esteban Ocon, Alpine A523, arrives on the grid

Photo by: Simon Galloway / Motorsport Images

 なお、今後足かせとなるのはパーツを作るための予算ではなく、シーズン終盤というタイミングでパーツを投入できるかだとサフナウアー代表は考えている。

「時間が無いのだ」と彼は言う。

「風洞で“ひらめきの瞬間”を見つけてから、それをマシンに搭載するまでの時間は限られている。最後のレースが11月末だとすると、閃いたところから8週間は遡る必要がある。1レースだけなら可能かもしれない。ただ、その価値はあるのか? その1レースだけでは何の役にも立たない」

「自ずと開発を止めてしまう理由を理解するのは難しくない。どんな発見をしたとしても、レースが終わったクリスマスに投入することになるからね」

「そうなると、開発を始めるべきタイミングがハッキリする。パーツを早く作れば作るほど、それ(アップデート)をさらに推し進めることができる。例えば、10週間かかるところを6週間あるいは8週間と2〜3週早めることができれば、もう2〜3回は繰り返すことができるかもしれない」

 また2024年型マシンへの開発シフトはいつ始まるのか、と尋ねられたサフナウアー代表は次のように答えた。

「通常は夏休みに入る頃から検討し始める。今はまだ2023年型マシンに注力している。休み明けにも(アップデートが)来るから、見ていてくれ」

「最後の3レースで大型アップデートを行なう価値はあるかもしれない。でも9月中旬まで2〜3ヵ月(2023年型マシンの開発を)引き伸ばすような価値はない」

 

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