メルセデス、“神童”アンドレア・キミ・アントネッリの来季起用を正式発表。トップチームからいきなりF1デビュー決定
メルセデスは2025年にアンドレア・キミ・アントネッリを起用することを発表した。
Andrea Kimi Antonelli drives Mercedes W12
メルセデスは2025年のF1ドライバーとしてイタリア出身の18歳、アンドレア・キミ・アントネッリを起用することを発表。アントネッリはジョージ・ラッセルとコンビを組むこととなった。
この発表に驚きは少ないかもしれない。というのもアントネッリは7度のF1世界チャンピオンであるルイス・ハミルトンの後継者になるべく育てられてきたからだ。
“神童”と謳われるアントネッリはカート時代からメルセデスのトト・ウルフ代表のサポートを受け、様々な選手権でタイトルをほしいままにしてきた。2022年にドイツのADAC F4とイタリアF4を制すと、2023年はフォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパ選手権に参戦し、こちらでもチャンピオンに輝いた。
アントネッリは今年、F3を“飛び級”してF1直下のFIA F2にプレマから参戦。チーム全体として苦戦を強いられているものの、第10戦までに2勝をマークし、ランキング7番手につけている。
2024年のF1開幕を前に、ハミルトンが来季フェラーリへ移籍することが発表された直後から、アントネッリのF1昇格が現実味を持って語られてきた。ウルフ代表もかねてよりアントネッリの昇格を熱望しており、準備を進めるべく旧車テスト(TPC)を活用したプライベートテストを実施。ここ数ヵ月間でアントネッリはレッドブルリンクやシルバーストン、イモラ、スパ・フランコルシャンを走行した。
ホームレースとなるイタリアGPでアントネッリは、F2参戦と平行して、F1フリー走行1回目に出走し、F1公式セッションデビューを果たした。このセッションでは開始早々にクラッシュを喫したが、ウルフ代表はその短い走行時間の中で光るモノがあったと語っていた。
そしてイタリアGP初日から一夜が明けた8月31日(土)、長らく噂されてきた通り、アントネッリが来季メルセデスからF1フル参戦を果たすこととなった。
約1週間前に18歳の誕生日を迎えたばかりのアントネッリ。ビッグチームからのF1デビューとなると、直近ではマクラーレンのオスカー・ピアストリ(2023年)やケビン・マグヌッセン(2014)、ハミルトン(2007)らに次ぐ存在となる。
ジュニア時代の功績、周囲の期待やプレッシャー……若きイタリアの非凡な才能がそれらに打ち勝ち、実力を証明できるのか? 答え合わせは2025年シーズンの開幕を待とう。
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