アストンマーチン、レギュレーションの”抜け穴”を発見? 2023年F1マシンで「革新的アイデア」の採用と示唆

アストンマーチンは、2023年用マシンの発表に先立ち、レギュレーションの抜け穴から「革新的なアイデア」を採用したと示唆している。

Aston Martin AMR22 nose detail

 アストンマーチンは、新テクニカルレギュレーション2年目となる2023年シーズンに向けて、2月13日にイギリス・シルバーストンのファクトリーにて2023年用マシン『AMR23』を発表する。ドライバーラインナップには、セバスチャン・ベッテルの後任としてフェルナンド・アロンソが加入することで、チームへの関心は高まっている。

 アストンマーチンで副テクニカルディレクターを務めるエリック・ブランディンは、ARM23に関するデザインの詳細を明かさなかったものの、レギュレーションの抜け穴から編み出した「革新的なアイデア」の採用を示唆している。

「新しいマシンには、いくつかの革新的アイデアが採用されている。マシンに色を添えるようなモノだ」

 ブランディンはチームのウェブサイトに掲載されたインタビューでそう語った。

「それらは必要不可欠なモノではなく、あれば嬉しいというモノだ」

「小さな抜け道を見つけて、それを活用することは素晴らしいことだ。ただ、それをベースにマシン全体を構成することはあまりない。むしろ、基礎をしっかりと整えてから、色々なモノを追加していくことが重要なのだ」

「新しいマシンのプロジェクトを始める時は、前年度に見つけた限界点を確認し、新たなデザインでそれをどう克服していくか……将来的に最も可能性を秘めたプラットフォームを定義するのだ」

「間違ったコンセプトを追求してしまうと、自分たち自身に蓋をすることになり、開発のための選択肢を失ってしまう」

Aston Martin AMR22 rear wing

Aston Martin AMR22 rear wing

Photo by: Uncredited

 アストンマーチンは、2022年ハンガリーGPで革新的なリヤウイングのデザインを発表。開発面でも攻めの姿勢を続けてきた。

 この空力処理は、リヤウイング翼端板での空力開発を制限しようとする2022年のレギュレーションを巧みに回避。このデザインについてはシーズン中の使用は許可されたものの、2023年からはレギュレーション調整によって禁止となった。

 そしてAMR23は、2022年の『AMR22』とは大きく異るマシンになるようだ。

 2022年シーズンにアストンマーチンは、マシン発表時の”Aスペック”が思い通りのパフォーマンスを発揮せず、同時並行で開発していたという”Bスペック”をシーズン途中から投入。マシンの見た目は大きく変わっていた。

 ブランディンは、グラウンドエフェクトカー復活1年目となった2022年シーズンでの試行錯誤から、2023年では大きくマシンが変わってくると明言している。

「AMR23では、非常に多くの部分が刷新されており、AMR22とは全く違う。90%以上のパーツを変更し、空力面では95%以上異なっている」

 またブランディンは、近年では”通例”となっている旧型マシンに新シーズン用のカラーリングを施しただけの新マシン発表会にはならないと語っている。

「2022年と同じように、実際のマシンを公開するつもりだ」と彼は言う。

「2月13日にシルバーストンの新ファクトリーで公開するマシンは、本物のAMR23になる。ファンを失望させるつもりはない」

 
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