タイトル”逃し”、猛批判受けたフェラーリ。ビノット代表「外部からのプレッシャーは大変だった……」
フェラーリのマッティア・ビノット代表は、チーム外部からの批判に対処するのが難しい1年だったと認めた。

フェラーリは2022年シーズン、シャルル・ルクレールがランキング2位を獲得。チームもコンストラクターズランキング2位を手に入れた。しかしチーム代表のマッティア・ビノットは、外部からのプレッシャーに対処するのが難しい1年だったと語った。
2020年にコンストラクターズランキング6位だったことを考えれば、今季2位となったフェラーリは見事な復活劇だと言ってもいいだろう。フェラーリが両ランキングで2位となったのは2018年以来なのだ。
しかし今季のフェラーリは、新レギュレーション導入に伴い一気に競争力をアップし、ルクレールが開幕3戦で2勝を挙げるという絶好スタートを切っていただけに、フェラーリの載冠を期待していたファンにとっては、失望という印象の方が強いかもしれない。信頼性のトラブルや戦略ミス、ドライバーのミスなどで何度もポイントを取りこぼしたからだ。
良くも悪くも情熱的なファンを持つフェラーリ。ファンやメディアから激しい批判を受けることも珍しくはない。チーム代表のビノットはシーズンを振り返り、特にチーム外部からのプレッシャーに対処するのが難しかったと話した。
「批判に対処するのは決して簡単なことではないから、たしかに難しかった」
「それ以上に、私としては何とかしてチームの集中力を維持し、仕事に集中できるようにしなければならなかった」
「批判はチームの気を散らしてしまう。集中力を維持するのは簡単なことではない。大変なこともあったが、その分これからもっともっと強くなれると思う」
「自分たち以外は頼りにできないということが分かった。それが、今シーズンの最も重要な教訓だ」
ビノットの将来については様々な憶測がされている。最終戦アブダビGPの前には、代表を更迭されるのではないかという報道がイタリアでなされている。
この報道では、アルファロメオのチーム代表であるフレデリック・バスールが彼の後任として検討されているとされていたが、フェラーリは強く否定している。
ルクレールは、チーム内部はトップチームに戻るための最後の一歩を踏み出すことに集中していると明言した。
「シーズン終盤に差し掛かると、周囲からの声が聞こえてくるモノだ。でもチームとしては自分たちの仕事に集中し、トラック上で全力を尽くす必要がある」
「昨年から今年にかけて、どれだけ大きなステップを踏んできたか、みんな忘れがちだ。さらなる一歩が必要なのは分かっているけど、僕たちはきっとそれを成し遂げられると信じているよ」
ビノット自身も、フェラーリが2023年にもっといい仕事をする必要があることは十分承知しており、その目標を達成するためには、より信頼性が高くより速いクルマを作る必要があると話した。
フェラーリに必要な改善点はどこかと訊かれ、ビノットは次のように答えた。
「それはひとつではないと思う。なぜなら最終的に我々のアップダウンは様々なエリアから生じていたからだ」
「まずは信頼性だ。それを最優先にする。勝つためにはそれが必要であり、今季はそうではなかったからだ」
「二番目にクルマのスピードだ。我々は今季、予選では非常に競争力があったのに、レースでは必ずしもそうではなかったからだ。タイヤのデグラデーションにせよ、純粋なレースペースにせよ、我々はより良いポジションを争うには十分ではなかっただ」
「戦略やピットストップでミスをすることもあるだろうが、速くて信頼性の高いマシンがあれば、それを補うことができるからだ」
「だから、戦略や判断の違いでアップダウンがあることを理解した上で、そこに力を注ぐ。しかし我々は、それ(戦略や判断)も見直し、改善していくつもりだ」
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