フェラーリ人事再編成完了……ビノット代表がピットウォールを離れピット内ガレージに移動

フェラーリは予定されていた代表陣の入れ替えを完了し、F1第6戦アゼルバイジャンGPからは新たな戦略責任者がピットウォールに並んだ。これに伴いチーム代表のマッティア・ビノットは今後、ピット内ガレージからレースを見守ることになる。

フェラーリ人事再編成完了……ビノット代表がピットウォールを離れピット内ガレージに移動

 フェラーリは、かねてから予定されていた代表陣の再編成を行ない、F1第6戦アゼルバイジャンGPからは新たな戦略責任者がピットウォールの席に着いた。

 再編成に伴い、チーム代表のマッティア・ビノットがピットウォールからピット内ガレージへ移る事となったが、その理由はチームが許可されているピットウォールの席数が7席に限られているためである。

 多くのチーム代表がピットウォールからサーキットの様子を見ている中、メルセデスのチーム代表を務めるトト・ウルフは数年前からピット内ガレージからレースを見守っている。また以前発表された通り、フェラーリもビノット代表が元総合技術責任者の経験を活かして来季のマシン開発に専念すべく、今年のグランプリ全てには帯同しないことになっている。

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 挽回を誓った2021年のフェラーリは、それ以外にも人事編成の変更が行なわれた。

 2月に行なった新体制発表では、ローレン・メキーズがチーム加入時から続けていたスポーティングディレクターを兼任する形で、サーキット全体の指揮を行なうレースディレクターにも就任した。イナキ・ルエダもスポーティングディレクターに就任し、戦略責任者としての役職も継続して兼任することになった。

 ライバル勢への不満など、所属するF1チームとFIA間の交渉を円滑に進める他、ピットクルーの監督等を行なうのがスポーティングディレクターの役目であり、現代F1には欠かせない存在となっている。レッドブルのジョナサン・ウィートリーやメルセデスのロン・メドウズなど、スポーティングディレクターはチーム毎にひとりずつ就任するのが常だが、フェラーリがスポーティングディレクターのポジションにふたりを置いていることには意味がある。

 というのも、チームは将来的にスポーティングディレクターの役職をルエダひとりに任せたいと考えており、経験値をあるメキーズからルエダが学習する期間を設けたのだ。

「2月に新体制を発表した際は、ローレンがレーシングディレクターの役割を担うと我々は話した」とフェラーリの広報担当者はmotorsport.comに対し語っていた。

「そしてイナキ・ルエダは戦略責任者のまま、スポーティングディレクターにも就任することになった」

「そのため、今シーズンの前半はイナキが前任のローレンを見習いながら、段階的にその責任を負っていくというプロセスを採った」

「そのプロセスは今、彼(イナキ)が完全に担当するところに来ている。またローレンは、レーシングディレクターとして、サーキットで起こるすべてのことを監督している」

「その他の目新しい点は、ラビン・ジェインが戦略担当となり、ピットウォールの席に座るということだ」

 スポーティングディレクターと戦略責任者を兼任するルエダと共に、アゼルバイジャンGPからピットウォールに並んだ新たな戦略担当者のジェインは26歳のイギリス人。オックスフォード大学で物理学の最優秀学位を取得し、数学と理論物理学の修士課程でも優秀な成績を収めて修士号を手にしている。

 ジェインは2013年には、学生ながらも当時F1に参戦していたケータハムでデータ処理の短期的な仕事を行ない、翌年の夏にはウイリアムズの戦略部門でソフトウェア開発を担当したという経歴も持つ。そしてフェラーリでも夏季アルバイトとして戦略と数学的モデリングの業務に携わり、翌2016年には学業を終えてチームに正式に加入した。

 戦略担当とは、その名の通り「いつピットストップを行なうか」「どのタイヤを使うか」など、ファクトリーのスタッフと共にグランプリの全セッションを通した戦略を決めていく役割である。今のF1では、ストラテジーの良し悪しによって、ライバーやチームの順位が大きく変動するだけに、ジェインにも大きな期待と重圧が掛かることになる。

 フェラーリの広報担当者は、ジェインのここまでのキャリアを2016年にフェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)に加入して現在ドライバーを務めるシャルル・ルクレールのキャリアに重ね、チーム内で若い人材が育つことの喜びを語った。

「彼は非常に若いエンジニアであり、フェラーリ・エンジニア・アカデミーを通じて選抜された」とチームの広報担当者は言う。

「そういう点では、ドライバー・アカデミーを通ったシャルルと平行したキャリアを送っている」

「チームの中で人材が成長し、どんどん責任を負っていく姿を見てもらえることは嬉しい限りだ。他のチームから採用しなくても良いからね」

 

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