フェラーリ代表、ドライバーの関係悪化を否定「“修羅場”にはならないはず……」
フェラーリのチーム代表であるマッティア・ビノットは、ブラジルGPでの同士討ちが「関係を悪くするかもしれない」と示唆しながらも、セバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールは基本的に良い関係を築いていると主張した。
Sebastian Vettel, Ferrari SF90 and Charles Leclerc, Ferrari SF90
Glenn Dunbar / Motorsport Images
フェラーリのセバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールは、F1第20戦ブラジルGPのレース終盤に同士討ちを演じた。
彼らは4番手を争っている66周目にバックストレートで接触。その際に両者は無線で激昂し、互いを非難した。
今季からコンビを組んでいるベッテルとルクレールがコース上でクラッシュするのは初めてのことだったが、これまでにチームオーダーを巡る問題によって緊迫した瞬間はいくつかあった。
チーム代表のマッティア・ビノットは、ベッテルとルクレールが健全な関係にあるかどうかについて次のように答えた。
「(ルクレールが予選前の取り決めを破った)モンツァでは状況を管理するのが容易でなかったことは事実だ。彼らはあの時、面と向かって話をする必要があった」
「同じことはロシアでも起こった(ベッテルがレース前の取り決めを無視した)」
「ただ、私が(メディアで)見聞きしたことは内部の状況とはかなり異なっていると思う」
「現在、彼らは良い関係を築いており、お互いうまくやっている。確かに今日起こったことは関係を悪くするかもしれないが、修羅場のようになるとは全く思わない」
ビノットはまた、今回の同士討ちに関する聞き取り調査は話し合いは、“ヒートアップ”している今ではなく、拠点であるマラネロに帰ってから行うとしている。なおビノットはレース後にふたりのドライバーから話を聞いていたが、それはまた別の理由によるものだったという。
「彼らと会った主な理由は、私自身のためだった」
「彼らがチームに対して申し訳ないと思っているということを聞ければそれで満足だった」
シーズン最終戦のアブダビGPを前にして、4度の世界チャンピオンであるベッテルは、フェラーリ1年目のルクレールにランキングで遅れを取っており、ポールポジション獲得回数、優勝回数でも劣っている。
今季、ベッテルがルクレールをランキングで上回るには、アブダビGPでの優勝が絶対条件。かつルクレールが7位以下でフィニッシュする必要がある。
しかしルクレールは、そういった状況がふたりの関係に影響を与えていないと主張した。
「僕たちはこの一件を水に流せるような“大人な”人間だと信じている」
「最終的に僕たちはふたりとも、チームに本当に申し訳ないと思っている」
「2台のマシンがフィニッシュできなかったことは本当に残念だ。将来のためにも僕たちはこのことを忘れて、お互いに協力を続けるよ」
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