F1予算上限の監査結果、FIAの透明性は期待できない? フェラーリ代表「透明性と明確化は重要だ」
フェラーリのマッティア・ビノット代表は2021年の予算上限の監査結果公表が遅れていることについて、FIAはその”理由”を明確化することが必要だと感じているが、実現するかどうかは悲観的に考えているようだ。
写真:: Ferrari
フェラーリF1のマッティア・ビノット代表は2021年の予算上限監査結果公表が遅れている件について、FIAに明確化を求めつつも、期待薄だと認めた。
F1は2021年から新たに年間に使用できる予算に上限を設定した。その監査の結果、遵守証明書が2022年10月5日に公表される予定となっていた。しかし、直前になって公表が10日に延期される運びとなった。
この発表の前から、F1パドックでは2チームが予算上限を超過していると噂されていた。チャンピオンチームのレッドブルがその1チームだという憶測が出回っていただけに、この延期自体にも懐疑的な目線が向けられることになった。
フェラーリはこの疑惑でライバルを牽制しており、レーシングディレクターのローラン・メキースは違反に対して「最大級の罰則を科すことを期待している」と語り、運営側に透明性を要求していた。
チーム代表のマッティア・ビノットも以前から予算上限をどう取り締まるかについて懸念を示していた。彼は日本GP開催中の8日に受けたインタビューで、監査の遅延について「まだ不明確で定義する必要がある部分」が示されたと語った。
「FIAが争っている点、そしてチームが守ろうとしている部分がある」
「どんな結果になるかは別として私が恐れているのは、下された決定に関して、彼らがレギュレーションをどう解釈し何を許可したのか、それら全てが明らかになるかどうかだ」
ビノット代表はFIAとチームの間で「どういった話し合いが行なわれたのかを知る必要がある」と語る。そこには、”直接的な利益”だけではなく、レギュレーションがどう解釈されるべきなのかを理解するためでもあると彼は話した。
「ルールは最初から明確だったが、議論もあった」
「我々は今、それらを変更する必要があるとは思っていない。たとえ予算上限の最初の年という事実があってもだ」
「FIAとは常に意見を交換しており、我々は常にそれらを明確にしようとしてきた」
「そこについては多少悲観的ではあるが、第一にFIAが明確化と透明性を確保することが重要になるだろう」
一方、レッドブルは予算上限をしっかりと遵守しているという姿勢を崩していない。クリスチャン・ホーナー代表は、7日時点でSky Sportに対してその主張を繰り返した。
「我々は水曜にも証明書が出ることを期待していた。これは明らかに全チームにとっての遅延だ」
「FIAがその決定を下したことは明らかだ。我々は月曜日に何が起こるか、楽しみに待っている」
「しかし繰り返しになるが、我々はレギュレーションと予算上限を完全に遵守していると感じている」
「提出したモノにも満足しているし、フィードバックがどんなものか聞くのが楽しみだ」
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