F1 オランダGP
多くの自動車メーカーが参入する大人気のF1。そこにBMWが関心を寄せない理由「量産車からあまりにもかけ離れ過ぎている」
BMWのF1に対する姿勢に変化はなく、同社は「自社の理念にはスポーツカーレースの方が適している」と主張している。
Rachit Thukral Christopher Otto
公開日時: 2026/08/30 11:08
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BMW Mの責任者であるフランク・ファン・メールは、BMWがF1参戦に関心を持っていない理由について説明。レースで培った技術を市販車へフィードバックする機会が少ないと指摘した。
BMWはかつて、エンジンサプライヤーとしてグランプリの世界で成功を収め、2006年〜2009年にかけては『BMWザウバー』として参戦したが、以降はF1から遠ざかっている。その間F1人気は高まっており、自動車メーカーにとってこれまで以上に魅力的なカテゴリーとなっているが、それでもBMWの姿勢は変わっていない。
かつてBMWが共同保有していたザウバーは、現在ではアウディF1チームとなっている。また2026年の規則変更に伴い、キャデラックやフォードといった大手メーカーが次々F1の世界に足を踏み入れている。ポルシェも2022年後半に交渉が決裂するまで、レッドブルとの提携を真剣に検討していた。
これにより、近年F1参戦に何らかの関心を示していない主要ドイツメーカーは、BMWだけとなっている。しかしBMW Mのファン・ミールはMotorsport.comの姉妹サイトであるMotor1 Germanyの取材に対し、F1はレースカーから量産車への技術転用を根底に置くBMWのモータースポーツ哲学には合わないと語る。
「F1は我々にとって市販車からあまりにもかけ離れ過ぎている。実験室のような感じで、量産車への技術応用が十分ではない」
「F1に参戦すれば、それは他の部門から切り離された、完全に独立した技術センターのようなものになってしまう」
「確かに我々の顧客やファンはF1を好んでいるが、それと同時に、市販車との距離がより近く、より直接的につながっているモータースポーツも好んでいる。Mブランドのストーリーとは、モータースポーツの技術を市販車へ持ち込むことだ。そしてF1は、我々の理念には合わないのだ」
BMWはF1には参戦していないものの、それ以外のモータースポーツには積極的に関与しており、特にスポーツカーレースに力を入れている。
BMW MハイブリッドV8は現在、同社のモータースポーツ活動におけるフラッグシップマシンとなっており、ワークスチームのWRTが世界耐久選手権(WEC)とIMSAスポーツカー選手権の両方に投入している。このふたつのシリーズに参戦することで、ル・マン24時間やデイトナ24時間といった世界最大級の耐久レースにも挑戦することができる。またBMWは、人気モデルであるM4をベースとしたGT3およびGT4マシンを世界中のカスタマーチームに販売している。
ファン・ミールは、こうしたプログラムの方がBMWには適していると説明。特にIMSAなどの選手権への参戦が、同社がアメリカ市場で存在感を高めるうえで重要な役割を果たしてきたと語った。
「我々にとって重要なのはWECだけではない。IMSAも重要だ。BMW Mにとって、販売台数の約40%を占めるアメリカは、単一市場として最も重要な市場だ」
「BMWはモータースポーツを通じてアメリカで大きくなった。だからこそ、我々にとってIMSAは極めて重要なのだ」
#20 BMW M Team WRT BMW M Hybrid V8: Rene Rast, Robin Frijns
Photo by: Jakob Ebrey
「WECとIMSAは、技術を直接フィードバックできるという点で我々に適している。例えばMコンセプト・ニュー・クラスには、空気の流れを最適化したボンネットやディフューザーなど、M4 GT3から取り入れた要素がある。ライトのグラフィックも、我々のLMDhマシンから取り入れている」
「パワートレインについても技術転用がある。我々はモータースポーツでV8ハイブリッドを使用しており、M5やXMにもV8ハイブリッドを搭載している。場合によっては、同じエンジニアがこれらのパワートレインを担当することもある」
「こうしたレースシリーズを通じて、特定の技術をより短期間で、より市販車に近い形でテストすることができる」
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