メキシコGPでのフェルスタッペンvsボッタスの”最速ラップ”争い。両陣営とも「フェアな戦い」と評価

レッドブルとメルセデスは、F1メキシコGPの決勝レース終盤で、”ファステストラップ”獲得を巡る戦いを繰り広げたが、これについて両チームは、スポーツマンシップに則った、問題のないことだと考えている。

メキシコGPでのフェルスタッペンvsボッタスの”最速ラップ”争い。両陣営とも「フェアな戦い」と評価

 今季激しいタイトル争いを繰り広げる、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)とルイス・ハミルトン(メルセデス)。メキシコGPを終えた時点でのふたりの差は19ポイントであり、まだまだ結末が見通せない状況だ。

 最終的には、わずか1ポイントが重要な意味を持ってくる可能性もある。そのため両チームは、それぞれのチームメイトに、ファステストラップを獲得させるという戦略を採ることがある。先日のメキシコGPでも、スタート直後のスピンによってポイント圏外に落ちてしまったバルテリ・ボッタス(メルセデス)が、最終ラップでファステストラップを計測。フェルスタッペンからボーナスポイント”1”を奪い取った。

 ただこのファステストラップに関しては紆余曲折あった。ボッタスは当初、もっと早い段階でファステストラップを計測しようとした。しかしソフトタイヤに履き替えてコースに戻った彼の前には、先頭を走るフェルスタッペンがおり、フェルスタッペンは当時自身が持っていたファステストラップを維持しようと、”ディフェンス”したのだ。

 その後ボッタスはフェルスタッペンを抜いて前が開いたが、当時のボッタスはフェルスタッペンに対して”周回遅れ”の立場であり、コースマーシャルからはブルーフラッグ(後ろの速いマシンを先行させろという指示。これを無視すると、ペナルティを受ける可能性がある)が振られた。そのためボッタスは減速し、フェルスタッペンを先行させなければならなかった。

 結局ボッタスはファステストラップを計測することを諦め、フェルスタッペンを先行させた。そして再びピットインして、タイヤを交換。コース上の他にマシンがいない所を狙ってコースに復帰し、最終ラップでファステストラップを更新することに成功したのだ。

 なおファステストラップによるボーナスポイントは、決勝レースで入賞したドライバーのみに与えられるモノ。そのため15位フィニッシュのボッタスに獲得の権利はない。しかしながら、フェルスタッペンに“プラス1点”を与えることの阻止にはつながるため、チームの戦略としては非常に重要な動きだったと言える。

 メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、フェルスタッペンがボッタスのファステストラップを阻止しようとしたことには、何も問題ないと語る。

「色々なことが試されていた」

 そうウルフ代表は説明する。

「マックスは、バルテリがファステストラップを狙っていることを知っていた。だから(それを阻止するために)減速したんだ。そのことは、許されていることだ。彼にはそれを行なう権利がある」

「だから我々は、別のセットのタイヤを履かせた。そして今度は、フリーエアに戻ることができ、最速ラップを計測するチャンスを掴んだ」

 レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、ボッタスがファステストラップを狙いに行こうとした時、チームとしても懸念を抱えたと認める。しかしながらその時は、うまく処理することができたと考えているようだ。

「確かにそのことは、我々のチームの血圧を少し上げることになった」

 そうホーナー代表は語った。

「当時マックスは、ファステストラップを守ることに熱心だったから、色々なことを試してみたんだ」

「その結果彼は、バルテリが彼に道を譲る必要があるようにするために、ブルーフラッグを使おうとした。それからメルセデスは、邪魔をしないようにペースを落とすことになった。もちろん、マックスも同じようにするつもりはなかった」

「それはきわどい駆け引きだった。最後の1ポイントを巡る戦いの上でね。でも我々はそのことにあまり巻き込まれたくはなかった」

 フェルスタッペンはレース中にボッタスが何をしようとしているのか、十分に理解していたという。しかし、接触する可能性については心配していなかったと明かした。

「もちろん、彼らがファステストラップを目指すことは理解できる」

 そうフェルスタッペンは語った。

「最初はうまくいかなかった。でも、僕らはそれに安全に対処できたと思う」

「僕らは横並びになったけど、問題はまったくなかった。僕らはそれでかなりのタイムを失ったけど、正直に言ってその時の僕には、問題のないことだった。僕はバルテリのことをよく知っている。彼はクリーンなドライバーだし、何かが起きるかもしれないなどと疑うことはなかった」

 

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