決勝12位、受難の週末を過ごしたメルセデスのボッタス「自分でも不思議なくらい苦しんだ」
週末を通じてペース不足に苦しんでいたメルセデスのバルテリ・ボッタスは、F1第6戦アゼルバイジャンGPを12位で終え、表彰台はおろか入賞も逃した。ボッタスは、レース後もその低迷の原因を見いだせないでいる。

メルセデスのバルテリ・ボッタスは、F1第6戦アゼルバイジャンGPのフリー走行からペース不足に苦しみ、決勝12位と苦しい週末を過ごしたが、その原因を見いだせないでいるという。
今季これまで優勝こそないものの表彰台に3度上がっているボッタス。アゼルバイジャンでは2017年に2位表彰台、2018年にはデブリを踏んでリタイアしたものの首位を快走、前回の2019年には優勝した経験を持っている(2020年は新型コロナウイルスの影響で開催されていない)。
前戦モナコGPではピットでタイヤが外れないというトラブルでリタイアしたが、相性の良いアゼルバイジャンGPで悪い流れが断ち切れるかと思われた。
しかし金曜フリー走行から、ボッタスは本来の速さを発揮出来ずにいた。FP1は10番手、FP2では16番手と上位に食い込めず。FP3でも13番手と、調子は上向かなかった。
ボッタスはなんとか予選Q3まで進出を果たすも、2番グリッドを獲得したチームメイトのルイス・ハミルトンから1.2秒落ちの10番手。9番手タイムをマークしたアルピーヌのフェルナンド・アロンソからも0.3秒離されていた。
2.2kmという長いストレート区間があるバクー市街地コースはオーバーテイクも十分可能なレイアウトだが、決勝レースでもボッタスのペースは改善されず、レース終盤にはアルファロメオの2台に追い抜かれるシーンも見受けられた。
12位でレースを終えたボッタスは、苦戦の理由を理解できずにおり、週末を通じて純粋なスピードがなかったと語った。
「実のところ、昨日や金曜日と非常に似た感覚だったし、一番の問題はペースを失い、ただただ速さがなかったことだ」とレース後に彼は心境を明らかにした。
「今日はレースのかなり早い段階から、前のマシンと戦えないことが目に見えていた。特にアストンマーチンが前にいる時は、僕はついていけなかった。まだ混乱していて、本当に不思議でならない」
「このような週末は思い出せないよ。上手く行かないセッションや所々ペースのない週末もあったけど、今週はずっと酷かった」
「週末を通して、何が間違っていたのか未だに分かっていない。限界があってそれ以上早く走れないときは自分でも分かる。でも、コンマ6秒、7秒、8秒と遅れるのは、異常だよね」
「それは、フランスに向かう前までに僕らが理解しなければならない」
チームとしては、ハミルトンがレース終盤のリスタートでオーバーシュートしたこともあり、アゼルバイジャンGPをノーポイントで終えた。コンストラクターズランキングで首位を走るレッドブルとのポイント差は、26点に広がった。
最終的にハミルトンは優勝も狙える位置を走ってはいたが、純粋なペースの面ではレッドブルに全く対抗することができなかった。
ペース不足に関して具体的な答えを見つけられていないものの、前戦モナコGPから続くメルセデスの低迷は市街地コース特有の問題であるとボッタスは考えており、アゼルバイジャンGPで苦しんだタイヤのウォームアップも次戦のフランスGPでは改善するだろうと考えている。
「(タイヤが機能していなかったのが)最も論理的な原因だ」とボッタスは言う。
「マシンに何か問題があるかもしれないけど、もしそうでなければ唯一考えられる原因はタイヤに違いない。でも僕らは、同じ内圧で同じ(路面)温度で走っているんだ。原因を究明する必要があるが、今の所分からない」
「少なくとも僕にとっては、想像以上に苦戦を強いられた。モナコよりは良くなるはずだと思っていたけど、現実は明らかにかけ離れていたね」
「フランスはもちろん(コース特性が)大きく異なり、とても長いコーナーと高速コーナーがある。ここで僕らが苦しんだのは、特にフロントタイヤのウォームアップの問題だ。少なくとも次のレースでは、少しは簡単になるはずだから、どうなるか見てみよう。今週末から学ぶべきことも大いにあるが、同時に忘れたいことも多い」
また、決勝レースで首位争いを演じたハミルトンとの違いを聞かれると、「わからない」とボッタスは答えた。
「わからないね。今日を含め、週末を通して大きな差をつけられていて、全く理解できないでいる。その原因は解明しないとね」
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