餌やりした“黒猫”のせいにしたいくらい……不運まみれのボッタス「笑うべきか泣くべきか」
メルセデスのバルテリ・ボッタスは今季、多数の不運に見舞われてきたことについて「泣いたら良いのか笑ったら良いのか分からない」と話しつつ、この先不運と釣り合うだけの幸運が巡ってくることを期待していると語った。
写真:: Glenn Dunbar / Motorsport Images
メルセデスのバルテリ・ボッタスは、2020年シーズンのF1で多数の不運に見舞われてきたが、彼は「笑えば良いのか泣けばいいのか分からない」と話している。
チームメイトのルイス・ハミルトンが自身7度目のタイトルを獲得する一方、ボッタスには不幸とも言える状況が続き、厳しい1年間となっている。
ボッタスの最新の不幸は前戦バーレーンGPでのこと。彼はレース序盤と終盤の2度にわたってパンクに見舞われてしまい、ピットインを余儀なくされた。そして結局、8位でレースを終えることになった。
これ以外にも、今季のボッタスは様々な不運に襲われてきた。シルバーストンではタイヤトラブルで11位、ニュルブルクリンクではパワーユニットにトラブルが発生しリタイア、更にイモラではデブリを拾った影響でペースを落として優勝を逃し、トルコでは接触によってマシンを損傷し14位に終わっている。
なおボッタスは最近自宅付近で黒猫に餌をあげていたと冗談めかし、「あの黒猫にはもうあげる餌はないよって約束できるよ!」と、語っていた。
今季のF1はすでに15戦を消化。ハミルトンが11勝を記録する一方でボッタスは2勝と後塵を拝しているばかりか、獲得ポイントでも131点の差をつけられてしまっている。
今年の不運について尋ねられたボッタスは、次のように語っている。
「今年レース中に起きた不幸な出来事ぜんぶをリスト化したら、すっごく長くなるだろうね」
「泣くべきだと思う? それとも笑うべき? 笑いたいところだけどね。それら(の不幸)のうち、結構な部分が僕にはどうしようもないモノだ。僕は迷信深いわけじゃないから、さっきの黒猫の話は冗談だけどね」
「こうしたことは時には起こるものだ。もちろん、何年も不運に見舞われることもあれば、一瞬で終わることもある」
「どこかでこの不運と(幸運が)釣り合うといいと思っている。そうなれば凄くいいのにね」
ボッタスの不運については、チーム代表のトト・ウルフも“ほとんど異常”な出来事だったと語っている。
「こうした繰り返しのパンクは発生すべきではないコトだし、彼が先頭に立っている時にたやすくレッドフラッグが出たりするんだ」と、ウルフ代表。
「私は彼が精神的に頑強な男だと知っているが、そうでないドライバーなら『なぜ自分ひとりにだけこうしたことが起こるんだ?』と問いただし始めていただろう」
「だがバルテリは違う。彼はとても強く、壮健であり、立ち直る力を持っている。これは彼をより強くするだけだ」
「(不運については)残念に思っている。シーズン中、これらの問題がなければ、彼は3、4、もしくは5勝は挙げられただろうし、ランキングでも少なくとも2位は確実だった。苦しい状況だ」
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