なぜ黄旗が出なかったんだ! デブリを踏んで勝利を逃したボッタス憤慨
メルセデスのバルテリ・ボッタスは、イモラで行なわれたエミリア・ロマーニャGPの際に、大きなデブリが落ちていたにもかかわらず、当該区間にイエローフラッグが出されていなかったことについて疑問視している。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
メルセデスのバルテリ・ボッタスは、イモラ・サーキットで行なわれたエミリア・ロマーニャGPの決勝レースを2位で終えた。彼はレース序盤は首位を走っていたが、コース上に落ちていたデブリをマシンのフロア部分に引っ掛けてしまったことでマシンのパフォーマンスが低下……勝利を逃す一因となった。
ボッタスのマシンに引っかかっていたのは、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)のマシンから脱落したフロントウイングの翼端板だった。ベッテルは1周目のターン7で、ハースのケビン・マグヌッセンと接触。その際に、当該のパーツが脱落したのだ。
2周目を先頭で走っていたボッタスは、そのベッテルの翼端板が落ちていた場所に、最初に到達したドライバーとなった。彼はそれが落ちていることを視認したものの、完全には避けきれないと判断。パーツを跨ぐようにして通過した。
ボッタスのこの判断により、この翼端板によってタイヤが切り裂かれてしまうという事態に遭うことは避けられた。しかし前述の通りマシンのフロア部分に引っかかってしまうと共に、マシンにダメージを及ぼすことになった。
これによりボッタスのマシンはダウンフォースを50%失なうことになり、ラップタイム上では1周あたり0.8秒ほどの影響を受けることになった。
ボッタスはレース後、コース上に大きなデブリが残されたままになっていたこと、そしてイエローフラッグが出されていなかったことについて、その理由を知りたいと語った。
「実はエンジニアから、2周目のターン7で、コース上に砂利が出ているかもしれないという警告を受けていた」
「でも、イエローフラッグは出ていなかったんだ」
「大きなデブリだった。でも、それを回避するだけの時間がなかった。デブリにどうやってぶつかるかということを決める時間しかなかったから、タイヤに当たらないよう、まっすぐに進むことを決めたんだ」
「でもとにかく、あれだけ大きなカーボン製のパーツが落ちているのに、なぜ警告が出ていなかったのか……それを理解しておくのは良いことだと思う。それがもし舞ってしまったら、とても危険だからね。でも今回は、それによって僕のレースが影響を受けることになった」
ボッタスは、ベッテルの翼端板を”拾って”しまった後、しばらくはレースをリードすることができた。しかし、損傷によりハンドリングの一貫性を失ってしまったため、次第にペースを落としていってしまうことになった。
ボッタスは、2番手を走っていたレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがピットストップを行なったのに反応し、早々にピットストップを行なった。フェルスタッペンの前を抑えることには成功したボッタスだが、チームメイトのルイス・ハミルトンは、スタート時に履いたミディアムタイヤでボッタスよりもはるかに長い距離を走り、さらにバーチャル・セーフティカーの恩恵も受け、首位に浮上。そのまま優勝を手にすることになった。一方でボッタスは、ペースに苦しんだためフェルスタッペンに抜かれ、3番手を走っていたが、フェルスタッペンがタイヤバーストにリタイアしたことで、2位を手にすることができた。
Be part of Motorsport community
Join the conversationShare Or Save This Story
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
Top Comments