アロンソが魅せた絶品ディフェンス。F1上層部も称賛「シーズン後半もこういうシーンを期待している」
F1ハンガリーGPでフェルナンド・アロンソが見せた、ルイス・ハミルトンに対する厳しいディフェンスは、素晴らしいバトルだったとF1マネージングディレクターのロス・ブラウンは語った。
F1第11戦ハンガリーGPのレース終盤、4番手を走っていたルイス・ハミルトン(メルセデス)はタイヤを交換。5番手に後退したが、上位陣より4秒近く速いラップタイムで追い上げ、逆転優勝を目指していた。
しかしハミルトンが4番手のフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)に接近すると、その勢いは止まった。アロンソは10周にわたってハミルトンを抑え込んだのだ。この時、首位を走っていたのはアロンソのチームメイトであるエステバン・オコン。アロンソのディフェンスは、優勝を目指すオコンの支援という意味でも非常に重要だった。
アロンソは巧みなポジショニングを見せ、はるかにペースが優れるハミルトンを翻弄した。ターン3やターン4で横並びとなりながらもオーバーテイクできなかったハミルトンは、アロンソのアグレッシブな動きに「危険だ」と無線で不満を漏らしたが、スチュワードがペナルティを出すことはなかった。
F1マネージング・ディレクターのロス・ブラウンは、レース後にコラムで、ハミルトンとアロンソの”バトルロイヤル”を称賛するとともに、アロンソのディフェンシブな動きには何の問題もないと述べている。
「私はフェルナンドがドライバー・オブ・ザ・デイを受賞したことを嬉しく思う」
「素晴らしいパフォーマンスだった。アルピーヌのドライバーのどちらかがこの賞を獲得するはずだったが、あのバトルでエステバンよりフェルナンドが票を伸ばした」
「フェルナンドがF1に参戦している時はいつも、信じられないほどタフなバトルが見られるが、彼が常にフェアなのは分かりきっている」
「ルイスがフェルナンドの守備について少し不満を漏らしていたのを知っているが、私は問題だとは思わなかった。フェルナンドはタフでフェアだった。しっかりと、十分なスペースを残していたんだ」
「素晴らしいバトルだったし、シーズン後半もまたこういうシーンが見られることを期待している」
アロンソがターン1へのブレーキングでわずかなミスをしたことで、なんとかパスすることができたハミルトンは、すぐにカルロス・サインツJr.(フェラーリ)も攻略した。
最終的にハミルトンは、優勝したオコンから2.7秒遅れの3番手でチェッカー。もしアロンソがハミルトンを抑えていなければ、ハミルトンは十分、オコンまで襲いかかることができたはずだ。なお、2番手でチェッカーを受けたセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)は、規定量の燃料が残っていなかったとして失格(チームは異議申し立て中)となっており、ハミルトンは暫定結果で2位となっている。
ハミルトンはレース後、アロンソとのバトルは「素晴らしかった」と語ったが、何がフェアなのかという意味で、”限界に近かった”と話した。
「それは本当に、本当に素晴らしかった」
「来季のクルマでより近づき、ワクワクするバトルができることを願っている。乱流の影響が解消されると嬉しい」
「ここは一般的にオーバーテイクが難しいサーキットで、特に最後のセクターでは追いかけるのが大変だ。ホイール・トゥ・ホイールのバトルは素晴らしかった。文字通り、少なくとも一度はホイール・トゥ・ホイールの戦いになった。それ以上、何も言うことはない」
「2度のワールドチャンピオンを相手にして……彼はおそらく最もハードなドライバーのひとりだがフェアだと思う。今回はちょっと限界だったかな」
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