F1イギリスGPに満員の観客は集まるか? 英国政府、スポーツイベント”再開”への指針を発表
シルバーストン・サーキットは、今年の7月に開催予定のF1イギリスGPに、観客を迎え入れることができる可能性について「慎重に、楽観的に」考えているという。
写真:: Colin McMaster / Motorsport Images
F1イギリスGPの舞台であるシルバーストン・サーキットは、今年の7月に開催予定の同グランプリについて、観客を入れて実施できる可能性があると考えている。
イギリス政府は今週初め、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うロックダウンを緩和するためのロードマップを発表。これには、各種スポーツイベントに観客の入場を許可する指針についても記載されている。
同国のボリス・ジョンソン首相は、ファンがグランドスタンドに戻るための計画について説明し、「スポーツスタジアムの改札が、再び回転するようになるだろう」と語った。
この提案では、5月17日以降は、野外の大規模会場では最大1万人、もしくは総座席数の25%のいずれか少ない方の観客を観戦席に入場させることができるとしている。その後、早ければ6月21日には、入場制限がさらに緩和される可能性があるという。
ようやく始まった新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、感染者数が減少すれば、イギリス国民はこの夏にも以前のように、満員のスポーツイベントを楽しむことができるようになるかもしれない。
シルバーストンでは2020年、イギリスGPとF1 70周年記念GPのふたつのグランプリを開催した。しかしいずれも無観客での実施だった。
同サーキットのマネージングディレクターであるスチュワート・プリングルは、今季観客を入れてF1イギリスGPを開催することについて楽観的だとしながらも、慎重な姿勢を崩していない。
「私は楽観的に見ているが、慎重でもある。まだまだ道程は長い」
プリングルはイギリスのテレビ局のインタビューでそう語った。
「しかし要件は非常に明確だ。ただ、別の変異株が登場したり、ワクチン接種に問題があった場合など、誰にも制御できないこともあるがね」
「しかし同様に、物事は順調に進んでいる。そして人々は、トンネルの終わりに光が差し込むのを待ち望んでいる」
「政府にとっては、これ(定数上限の観客を入場させること)は4番目のステップであり、その前には3つの段階がある。全ての段階で、問題が発生する可能性がある」
「だから、我々の希望が確実に達成できるという保証はない。プロモーターとしては、非常に難しい状況だ」
ここ数年のイギリスGPは、ルイス・ハミルトン(メルセデス)の大活躍もあり、3日間で34万人ものファンが詰め掛けるビッグイベントになっている。そして昨年のレースに向けて販売されたチケットは、今年も繰り越して使えることになっている。
最近考えられている入場のコントロールは、”ワクチンパスポート”を活用するというモノだ。イギリスは最近、G7に対してこの”ワクチンパスポート”の構想を提案。これはワクチン摂取済の人にはその証明を与え、渡航の制限を緩和しようというもの。これを大規模イベントにも活用しようという動きがあるのだ。
観客が安全に観戦できるようにするため、このワクチンパスポートを使うことについての考えを尋ねられたプリングルは、「原則として、スポーツイベントにとっては良い考え方だ」と語った。
「スポーツスタジアムを運営している我々は、NHS(イギリスの国民健康保険)アプリで正しい検査結果を得られた場合、電子チケットアプリとNHSアプリを接続し、入場券を検証する方法について、デジタル・文化・メディア・スポーツ省と話し合っている」
「それは絶対に探求する価値のあることだと思うし、ファンもそれを求めているだろう」
「ファンは、少しの手間が必要だったり、少し費用がかかったりしても、チームに会いに行くチャンス、そして好きなスポーツを見られるチャンスがあれば、それを許容してくれるだろう。それが我々全員が、この夏に向けて考えていることだ」
今年のイギリスGPは、7月16〜18日にかけて、シルバーストン・サーキットで行なわれる予定だ。
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