マクラーレンCEO、2022年は複数マシンでのタイトル争いを熱望「1チームの独走なら驚くね」
マクラーレンのザク・ブラウンCEOは、2022年のF1では最終戦まで3〜4台のマシンがタイトル争いを繰り広げることを望んでいる。
写真:: Steven Tee / Motorsport Images
マクラーレンでCEOを務めるザク・ブラウンは、2022年シーズンのF1は最終戦まで「3〜4台のマシンで」タイトル争いが展開されることが究極のゴールだとしている。
2021年のF1は、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)のふたりが最終戦アブダビGPまで手に汗握るタイトル争いを展開。10年ぶりに異なるチーム間でタイトルが争われ、最終ラップの劇的なオーバーテイクでフェルスタッペンに軍配が上がった。
フェルスタッペンとハミルトンのドッグファイトは2014年以降長年に渡りメルセデスが支配してきたF1を活気づけた。しかし、テクニカルレギュレーションが大きく変更される2022年シーズンは、レッドブルとメルセデスがトップを維持するのか、それとも中団勢のチームがブレイクスルーを果たしトップチームの仲間入りを果たすのか、シーズンが開始されるまでは見えてこない。
一部には、新レギュレーションの到来によって従来のチーム格差がさらに広がるのではないかと懸念する声もある。
同様に大きくレギュレーションが刷新された2009年シーズンは、ブラウンGPがダブルディフューザーを武器にシーズン序盤を席巻しダブルタイトルを獲得。V6ハイブリッドターボが導入された2014年からは、メルセデスが躍進を遂げた。
しかしブラウンは、2022年シーズンが1チームの独走になったら「非常に驚く」と言う。
「もし新しいマシンのシーズンが退屈になったら、とても驚くね」と彼は語る。
「勝者と敗者が生まれ、そしてサプライズが待っていると思う。(1チームの)独走なら驚く」
「予算制限が導入されたことで、2022年のために高価な2020年マシンの開発を止めたチームがいるなど、緊張感がある」
「このままチーム差が縮まっていかないのなら、私は驚くよ」
Lewis Hamilton, Mercedes W12, Max Verstappen, Red Bull Racing RB16B, Sergio Perez, Red Bull Racing RB16B, Lando Norris, McLaren MCL35M, the rest of the field at the start
Photo by: Zak Mauger / Motorsport Images
レッドブルとメルセデスがタイトルをめぐりコース内外でバトルを繰り広げる中、マクラーレンとフェラーリはコンストラクターズランキング3位争いを展開。結果として、シーズン終盤に勢いを増したフェラーリが3位に輝いた。
それだけでなく、2021年シーズンではダニエル・リカルド(マクラーレン)がイタリアGPでチームに9年ぶりの勝利を届け、コンストラクターズランキング5位のアルピーヌもハンガリーGPでエステバン・オコンが初優勝を飾った。
ブラウンは、来る2022年シーズンは最終戦まで「3台〜4台のマシン」がタイトル争いを繰り広げることを望んでおり、より接近したレースを展開するために導入された新レギュレーションがF1に良い影響を及ぼすと考えている。
「2022年のアブダビGPでは、3〜4台のマシンがチャンピオン争いを繰り広げることを望んでいる。それが究極のゴールだね」とブラウンは言う。
「2021年はアップダウンのある圧巻のシーズンだった。新たなマシンのモデルや新たなエアロパッケージの意図など今目にできるものが、未来のほんの一部であることを願っている」
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