6月公開の映画『F1』、スーパーボウルで巨額の予算を投じて最新予告編を放映。その内容を分析する
今年の6月に公開される映画『F1』の最新ティザー映像が公開された。この映像からは、まだストーリーを読み解くことはできないが、それでも制作陣の意気込みが伝わってくる。
写真:: Simon Galloway / Motorsport Images
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今年の6月25日に全世界で公開されるブラッド・ピット主演の映画『F1』。この映画は、NetflixのF1ドキュメンタリー番組『Drive to Survive』以上に、F1人気を引き上げるきっかけになる可能性がある。
この映画は、実際にF1グランプリの現場で撮影が行なわれてきたもので、昨年限りで撮影を完了。現在は公開に向けて、目下編集作業の真っ只中にあると見られる。
そんな中、早くも巨額の宣伝費用が投じられている。その好例が、2月9日(日)に行なわれたNFLスーパーボウルの際に放映された、この映画の予告編である。この予告編は30秒ながら、企画を手がけるApple TV+は800万ドル(約12億円)もの巨額の費用を支払ったという。Appleはスーパーボウルのハーフタイムショーに毎年5000万ドル(約76億円)を支払っているが、この『F1』予告編の放映にかかる費用は、5000万ドルに追加して投じられたと言われている。
さて今回公開された予告編からでは、まだ映画のストーリーは明らかにならなかった。過去数シーズン、映画のクルーがサーキットで撮影するのを見た以上の情報はなかったと言える。
しかしそんな中でも、この新しい予告編から、できるだけ新しい情報を探そうと尽力した。
すでに明らかになっている”ストーリー”をおさらい
映画『F1』では、ピット演じるソニー・ヘイズという元F1ドライバーが、大事故に遭遇した数年後にF1にサプライズ復帰する。彼はハビエル・バルデム演じるオーナーが所有する架空のF1チーム”APXGP”にスカウトされ、ダムソン・イドリス演じる新人ドライバーのジョシュア・ピアースとペアを組む。ふたりは力を合わせ、11番目のF1チームをグリッドのトップに押し上げるために尽力していく……そんな物語だ。
The film arrives in cinemas this summer
Photo by: WarnerBros
■新しい予告編から分かること
今回公開された予告編からは、細かい部分はよく分からない。しかし、たくさんの走行映像が詰め込まれているのが分かるだろう。
冒頭のスタートシーンは、シルバーストンで撮影されたもので、ピットがドライブしている。具体的には、2023年のイギリスGPで収録されたものであり、この時ピットとイドリスは、レースの週末を通じて複数の撮影に挑んだ。
その後、シーンはベルギーに移動。ピットが駆るAPXGPのマシンが、オー・ルージュからラディヨンを駆け上がるシーンが見られる。
ピットが上半身裸でトレーラーハウスの中でソファに横たわるシーン、ピットが恋人役のケリー・コンドンとラスベガスのコースを眺める短いシーンを挟み、シーズン最終戦アブダビへと向かう。このアブダビでは、ピット演じるヘイズが、アルピーヌのエステバン・オコンと激しいバトルを繰り広げ、マシン同士がぶつかるシーンもある。
そのすぐあとにはフロントウイングが弾け飛び、マシンがスピンするシーンが挿し込まれているが、これはハンガロリンクで撮影されたもののようだ。
この事故が発端となるのかは分からないが、APXGPのピット内は険悪な雰囲気となり、ピットとイドリスが掴み合いの乱闘になりそうなところを、オーナー役のバルデムが阻止する。
炎上するマシンの短い映像を経て、舞台はモンツァに。ピットはここでは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンと戦っている。その後、シルバーストンでマシンがグラベルに飛び込むシーン、APXGPのマシンがラスベガスのウォールにクラッシュするシーンが確認できる。2024年のラスベガスGPでは、映画のクルーが早朝まで撮影を行なっており、この時撮られた映像が使われているのだろう。
予告編の終盤には、デイトナ・インターナショナル・スピードウェイの花火が映し出される。この映画ではピット演じるヘイズは、F1に復帰する前にIMSAでレースをしていたという設定であり、おそらく今年の1月に撮られたばかりの映像であろう。
一番最後には、ラスベガスGPを走るピットが映され、「ヘイズがアウト側から仕掛ける!」という実況音声が載せられている。
■現時点での『F1』最大の勝者は?
今回公開された予告編。そこで最も注目を集めたのは、マシンなどにロゴが貼られたスポンサー企業かもしれない。
この予告編はスーパーボウルの間に放映されたため、1億回以上見られたはずだ。さらにYouTubeでも公開され、その再生回数はわずか1日で500万回にも迫ろうという勢いだ。
ソニー・ヘイズがドライブするAPXGPのマシンには、実在のスポンサー企業のロゴが貼られている。時計メーカーのIWC、豪華客船ツアーを運営するMSCクルーズ、ファッションブランドのトミー・ヒルフィガー、家庭用品およびキッチン用品のShark/Ninja、ソフトウェア企業のExpensifyなどのロゴは、特に目立っている。当然、ヘルメットメーカーのBELLやレーシングスーツメーカーのOMPらのロゴも目立つ。
これらのメーカーは、スーパーボウルで放映された効果を、存分に受けているはずだ。ルイス・ハミルトンが着るフェラーリのスーツにロゴが貼られるのと同程度、いやそれ以上の価値があるかもしれない。
■まだまだ分からないこと多し……
この予告編は、映画『F1』への期待を高めるのに大いに役立っているはずだ。しかしその本編については、まだ分からないことが多い。
映画の撮影には、実際のF1ドライバーたちも多く協力してきた。彼らが映画の中でどんな役割を果たすのかが、全く分からないのだ。
また、映画撮影中に実際に起きた事象をどう扱っているのかというところも疑問だ。たとえば映画撮影開始時にはローガン・サージェントがウイリアムズのマシンをドライブしていたが、撮影終了時には他のドライバーに取って変わられていた。また、ダニエル・リカルドは撮影期間中にグリッドに復帰したり、離れたりということを繰り返した……これらのことも描かれるのだろうか?
次の予告編では、さらに多くのことが分かってくることを期待したい。
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