F1 オランダGP

海外F1記者の現地レポート|オランダGPで株を上げた角田裕毅。来季のF1”正式復帰はあるのか? 「連絡ちょうだい!」と各チームにアピール

F1オランダGPにレーシングブルズから急遽参戦した角田裕毅は、今自分にできることは全てやったと語り、2027年のシートに自分を起用するように、各チームに向けてアピールした。

Ronald Vording

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公開日時: 2026/08/25 9:01

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Yuki Tsunoda, Racing Bulls

 角田裕毅にとって、この1週間はまさにジェットコースターのような日々だった。レーシングブルズのCEO、ピーター・バイエルには、前週の金曜日の時点でアイザック・ハジャーが手首を負傷したこと、そしてドライバー交代の可能性があることが既に知らされていた。しかし、角田に代役参戦の話が舞い込んだのはグランプリ開催週の火曜日で、彼はまだその時ギリシャのビーチにいた。

 角田は代役として出場する準備は万端だと主張したが、2026年型マシンへの適応は、大きな課題だった。確かに角田は、今年レーシングブルズではなく、レッドブルのマシンをシミュレータで徹底的にドライブしてきた。しかし、やはり実車は違う。

 そんな中角田は、オランダGPの週末を驚くほど順調に戦い抜いた。常にレギュラードライバーであるアービッド・リンドブラッドに迫るタイムを記録し、予選では12番手。決勝では、リンドブラッドに厳しいペナルティが出たということもあるが、最終的にはその僚友を上回る11位でフィニッシュした。

「正直、予想以上に早く進歩できたと思います。アブダビでのレース以来、8ヵ月間でたった4回しか走っていませんでした。それでも、かなり良い結果を残せたと思います」

Just a few days after he was still on the beach in Greece, Tsunoda made a very good impression at the Dutch Grand Prix

Just a few days after he was still on the beach in Greece, Tsunoda made a very good impression at the Dutch Grand Prix

Photo by: Rudy Carezzevoli / Getty Images

 そう語る角田は、昨年まで慣れ親しんできたグラウンド・エフェクトカーから今季マシンに乗り換えるのには、かなりの適応が必要だったと認めた。

 幸いにもザントフールト・サーキットは、エネルギーマネジメントが特に重要というコースではない。しかしそれでも、適応する必要は間違いなくあった。

「一番大変だったのは……ほとんど全部だったと思います。デプロイに関しても、ボタンの配置に関しても、手順も全て違っていたので、覚えるべきことがたくさんありました。タイヤのデグラデーション(性能劣化)の特性も大きく異なっていたので、さらに難しかったです」

「どう適応していくのか、それが全てでした。でも正直に言って、チームのサポートは本当に素晴らしかったです。僕を出来る限り速く走れるようにしてくれましたからね。ポイントを獲得できなかったのは残念ですが、結果は受け入れます。最後の数周まで、トップ8とかトップ9のドライバーたちと戦っていたんですからね」

「F1チームは僕を起用するべき」

A full-time F1 return remains Tsunoda’s goal, although IndyCar could be an alternative. He does not want to spend another year on the sidelines

A full-time F1 return remains Tsunoda’s goal, although IndyCar could be an alternative. He does not want to spend another year on the sidelines

Photo by: Alastair Staley / LAT Images via Getty Images

 気になるのは、角田が言うように、彼の将来がどうなるかということだ。オランダGPを前にした彼は、依然としてF1に参戦するのが第一目標であるとしながらも、もう1年レースから離れることは望んでいないと語っていた。

 そしてレース後、さらにこう語った。

「自分の実力は分かっていますし、パドックにいるほとんどの人に、自分の実力を見せられたと思っています」

「たった1レース、数回のセッションだけで、ポイント圏内まで迫ることができました。正直なところ結果は……もちろんポイントを獲得できればもっと良かったけど、できる限りのことはやったと思います」

 オランダGPの前の時点では、角田はもし2027年のF1シートを手にできないことが確定すれば、インディカーなど他のシリーズに目を向けることになると見られていた。しかし今回のオランダGPでの走りで、少なくとも現在の複雑なレギュレーションの下でも、中堅チームにとって貴重な戦力になることを十分に証明したと言える。

「チャンスがないよりは、この機会を得られた方が断然いいです。このレギュレーションの下で、自分の力を発揮する機会がないよりはずっと良いです」

「あとはマネージャーと、来年のラインアップをまだ決めていない他のチームが、僕を起用するかどうか次第ですが、起用して欲しいですね!」

 会見の終盤、motorsport.comは角田に対して、今回のレースを経て、F1のレギュラーシートを手にできる可能性が高まったと感じているかどうか尋ねた。

 角田はその質問を聞くと、しばらく沈黙……7秒後、笑いながら顔を上げ、こう語った。

「ずいぶんと厚かましい質問ですね」

 そしてレーシングブルズの広報担当者に、この質問に対する返答に対して助け船を求めた。

 結局明確な回答はせず、去り際に各F1チームに対して、こう呼びかけた。

「ぜひ連絡してください!」

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