ホンダのF1参戦終了は、経済面が理由だった? F1のCEOが明かす
F1の現CEOであるチェイス・キャリーは、ホンダが2021年限りでF1参戦を終了させると決めた理由は、経済的な面にあったと語る。そして2026年以降の新PUルールにより、新たなメーカーが参入することを期待しているという。
写真:: Charles Coates / Motorsport Images
ホンダは、2021年限りでパワーユニット(PU)サプライヤーとしてのF1参戦を終了することを発表した。しかし現在ホンダのPUを使うレッドブルは、そのプロジェクトを引き継ぎ、再来年以降もホンダの流れを汲むPUを使い続けることを検討している。
ホンダはF1活動を終了させる理由について、社内のリソースをカーボンニュートラルの実現に振り分ける必要があるからだと説明した。しかし、F1のCEOであるチェイス・キャリーは、財政面の問題により、ホンダが今回の決断を下したと主張した。
「ホンダの決断には、ふたつの側面があると思う」
キャリーCEOはウォール街のアナリストに対してそう語った。
「私の見解では、今回の決断は、ホンダの事業全体における経済的な課題によって下されたことだと思う」
「自動車業界は、全体的にいくつかの課題を抱えている。ホンダも明らかに、その課題に苦労していると思う。それが、今季の決断に至る中心的な問題だったはずだ」
「我々が今取り組んでいるエンジン(PU)に、経済的な問題があることは間違いない」
「ホンダは、それに関するプレッシャーが存在していることを感じたはずだ。そして、いくつかの決断を下さなければならなかった」
ホンダが活動を終了させると決めた一方で、自動車メーカーはF1に参戦中か否かを問わず、F1の持続可能性を確保することに熱心であり続けているとキャリーCEOは語る。なおF1はバイオ燃料を導入し、2030年までにカーボンニュートラルを実現することを目指している。
次世代の新たなPUは2026年シーズンから導入される予定であり、そのレギュレーションでどういった方向性を目指すべきなのか、その議論がすでに進められている。
「支持する声が増えているところだ」
そうキャリーCEOは語る。
「今このスポーツに参加しているメーカーからも、あるいはそうではないメーカーからもだ」
「我々は実際、次世代のエンジン(PU)を使う持続可能な未来の実現に向け、熱心に働いている」
「数ヵ月前に、フォルクスワーゲンのCEOは我々が向かっている方向性、そしてプラットフォームとしての我々の重要性について、これ以上ないほど前向きな意見を語ってくれた」
「次世代のPUと持続可能性の目標について洗い出し、多くの情報を提供し続けることによって、既存のパートナーと今後参入の可能性がある新しいパートナーの双方から、将来に向けた重要性についての支持と関心が高まっていると思う」
なおホンダの八郷隆弘社長は、F1参戦終了を発表する記者会見で、財政的な理由による決断ではないと強調。「短期的な収益の関係ではなく、2030年に四輪車販売の2/3を電動化することを目指して技術者のリソースを振り分けるために、今回の決断をしました」と繰り返し主張した。
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