あまり悪口言いたくないけど……サインツJr.「3、4年前に『この規則でいこう』と判断した人たちは、何を考えていたんだ?」
ウイリアムズのカルロス・サインツJr.は、F1を貶めるつもりはないものの、スパでの予選に楽しさを感じなくなったことに不満を抱いている。
Carlos Sainz, Williams
写真:: Alex Bierens de Haan / LAT Images via Getty Images
ウイリアムズのカルロス・サインツJr.は、F1ベルギーGPで2026年のF1マシンの性能について痛烈な評価を下し、数シーズン前に初めて作成されたシミュレーション結果に基づいて、なぜ現状のルールが受け入れられたのか疑問を呈した。
2026年シーズンここまで、現行F1マシンのエネルギーマネジメントを巡る不満は後を絶たない。マイアミGPを前に規則が調整されたことで一時は批判も落ち着いたが、直近のシルバーストン(イギリスGP)とスパ・フランコルシャン(ベルギーGP)では、現行レギュレーションの限界が改めて浮き彫りとなった。
両サーキットは中高速コーナーと長いストレートが多く、バッテリーを充電できるブレーキング区間が少ない。規則調整によるエネルギー回生量の制限やスーパークリッピングの拡大によって以前ほどリフト&コースト必要ではなくなったものの、マシンは依然として加速区間の終盤で電力を使い切ってしまう。
その影響はスパでは特にブランシモン出口で顕著で、MGU-Kからの電力供給が途切れることで最高速が約50km/hも低下している。
また、ランド・ノリス(マクラーレン)の2025年ベルギーGPポールラップと、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)の2026年ポールラップを比較すると、チームが高速ダブル左コーナーのプーオンで電力を温存するようになった結果、2026年マシンは通過速度が最大で約40km/h遅くなっている。昨年はノリスがわずかにアクセルを戻して進入していたコーナーも、今年は速度自体が低くなっているために全開で通過できるようになっている。
Carlos Sainz, Williams
Photo by: Alastair Staley / LAT Images via Getty Images
サインツJr.は「自分たちのスポーツを貶めたくはない」と前置きしながらも、約4年前に策定された技術レギュレーションに改めて疑問を呈した。
「昨年より予選ラップを楽しめているドライバーは、今はいないと思う」とサインツJr.は語った。
「スパにおいて、このマシンでかなり多くのものを失ったのは明らかだ」
「とはいえ、自分たちのスポーツをこれ以上悪く言いたくはない。それが何か良い結果につながるとは思わないからね。でも、この状況が十分ではないことは誰もが分かっている」
「変えなければいけないし、実際に変わっていくだろう。来年は改善され、その翌年にはさらに良くなることを期待している」
さらにサインツJr.は、レギュレーション策定段階であった2022年から2023年を振り返り、こう続けた。
「2022年や2023年にシミュレーションを見て、『これでいこう』と判断した人たちは、一体どう考えていたんだろう」
「あの時点で見直されるべきだったし、こうなるべきではなかった。でも、今はこういう状況だ。それでもレースは面白いし、F1というスポーツ自体も成長している。だから前を向くしかない」
サインツJr.は決勝のオープニングラップについても、特にケメルストレートで使用されるアクティブエアロのストレートラインモード(SLM)の影響により、非常に危険な展開になる可能性があると警戒している。
予選後にパワーユニットのコントロール・エレクトロニクスを交換することになったため、暫定14番グリッドから10グリッド降格ペナルティを受け、グリッド最後列に回ることになるとみられるサインツJr.は、1周目で順位を上げるのは簡単ではないと考えている。
「簡単ではないと思う。本当に大きなチャレンジになる。オールージュを駆け上がる場面では、SLMも含めていろいろなことが起きるだろうし、1周目はかなり危険になると思う。だから状況をよく見て、冷静に判断しながらチャンスを生かしたい」
このサインツJr.の発言について意見を求められたルイス・ハミルトン(フェラーリ)も全面的に同意し、チームもドライバーも問題には最初から気づいていたと明かした。
「コーナーでは本当に素晴らしいマシンなんだ。でもストレートではまったく良くない。それが問題なんだ」とハミルトンは語った。
「僕たちは最初から分かっていたと思う。誰がこの決定を下したのかは知らないけど、その人は今でもその仕事を続けているんだろうね」
Additional reporting by Filip Cleeren.
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