F1中国GP、プロモーターが延期を模索中。2021年もカレンダー大幅変更は必至?
4月に開催予定のF1中国GPだが、プロモーター側が2021年後半へのリスケジュールを希望しているため、昨年に続き延期となる可能性が高いようだ。

コロナ禍に見舞われた2020年シーズンのF1で最初に延期が発表され、後にキャンセルとなった中国GP。2021年も当初のカレンダー通り4月に開催することは難しそうだ。
F1は昨年11月に2021年シーズンのカレンダーを発表し、23レースをリストアップした。しかしながら新型コロナウイルスの感染拡大とそれに伴う渡航制限は未だ続いていることから、3月21日に開幕戦として予定されていたオーストラリアGPは延期されるものと見られている。4月11日開催予定の中国GPについても同様で、プロモーターが今年後半への開催延期を求めていることが明らかとなった。
中国GPのレースプロモーターであるJuss Eventのゼネラルマネージャー、ヤン・イービンはmotorsport.comを含む地元メディアに次のように語った。
「我々は毎週のように(F1と)連絡を取っている。カレンダーは例年通りの日程となっているが、F1レースが今年の前半、4月に開催されるかどうかは非常に不透明だ」
「我々は今年の後半に移動させることを目指している。そして今年後半への移動を希望するという要望を正式に提出した」
中国GPが正式に延期となれば、4月に開催予定のレースがゼロとなり、1ヵ月が空白となる。元々4月には中国GPの他にベトナムGPもリストアップされていたが、暫定カレンダー発表直前に中止となっていた。4月にできたふたつの空き枠にはヨーロッパのレースが収まると見られており、2020年にも開催されたイモラとポルティマオ(アルガルヴェ)でのレースが候補となっている。
前述のオーストラリアGPもシーズン後半へのリスケジュールを求めていることから、中国GPの延期は後半戦に向けての課題をさらに増やすこととなる。夏休み明けのベルギーGP(8月29日開催予定)から最終戦アブダビGP(12月5日開催予定)にかけて、現段階で空き週はわずか4つしかないのだ。
この件に関して、F1の広報担当者は次のようにコメントしている。
「F1は2021年に23レースのレースカレンダーを設定しており、我々はその計画を完全に実現することを期待している」
「F1は安全な形でレースを再開できることを証明した。F1が3月に戻ってくることを楽しみにしている」
中国では新型コロナウイルスのパンデミックが発生して以降、国際的なスポーツイベントを開催することができていない。三亜でのフォーミュラE、2022年冬季オリンピックに向けたテストイベントなど、2021年初めに予定されていたイベントは既にキャンセルとなっている。
ヤンはまた、こうしたイベントを全て下半期に移動させるのは難しいだろうと語った。
「今年の後半に移動させられるかどうかは、市政府の計画に依存する」とヤン。
「あらゆる国際的なイベントを下半期に開催するとなった場合、その都市のキャパシティをオーバーするだろう」
「連続してイベントを開催するためには、警察や衛生局など、多大なる公的資源を投入する必要がある。したがって公的資源の不足に直面する恐れがある他、マーケティング面でも難しいところがある」
新型コロナウイルスの感染拡大が始まって以降、中国は諸外国よりも感染者数を比較的低く抑えている。累計の症例数は8万7364人、同じく死亡者数は4634人と報告されている。
ただ、中国では引き続き厳格な感染拡大防止策が講じられており、最近では感染者数が急増した北京近郊のふたつの都市でロックダウン(都市封鎖)が実施された。また、海外からの渡航者に関しても14日間の検疫を義務付けている。
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