ヘルムート・マルコ「フェルスタッペンはやり過ぎ。優勝を手放した」
レッドブルのヘルムート・マルコは、フェルスタッペンのオーバーテイクは度を超えたものだったと語った。








レッドブルのモータースポーツ・アドザイバーを務めるヘルムート・マルコは、マックス・フェルスタッペンのセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)に対するオーバーテイクについて、あれは度を超えたものであり、フェルスタッペンは優勝を自ら手放したと述べた。
決勝レースの30周目、トロロッソのピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーの同士討ちによってコース上にパーツが散らばってしまい、翌周にはセーフティカーが出動した。この時レッドブルは2度目のタイヤ交換を行い、レース後半は前を走るフェラーリとメルセデスよりも速いペースで走行することができた。
そして43周目、フェルスタッペンは、前を走るベッテルに対して”楽観的すぎる”オーバーテイクを仕掛けた。彼はベッテルがターン14に差し掛かってからイン側を突いたのだ。これにより両者は接触、スピンを喫した。
その結果、フェルスタッペンには10秒のタイムペナルティが科された。彼は4位でチェッカーを受けたが、このタイム加算によって正式なレース結果は5位となっている。
この接触についてフェルスタッペンは、自分に非があることを認めた。またマルコは、彼がこの接触によって優勝を手放したことを認識していると話した。
「マックスはベッテルをオーバーテイクしようとしてやりすぎてしまった」とマルコはMovistarに語った。
「もちろん彼のミスだ。謝罪もしていた。レースではこういうことも起こり得るものだ」
レース後、フェルスタッペンはベッテルと話し合ったが、そのフェルスタッペンに対し何を話したのかと問うと、マルコはこう答えた。
「彼にも時期は巡ってくる。度を超えたことをするべきではないのだ。彼は何を失ったのか、自分でわかっている」
「テーブルの上には優勝があった。しかし彼はそれを手放したのだ」
「しかしふたりのドライバーは本当によくやった。彼はまだ19だか20歳だろう(フェルスタッペンは現在20歳)。まだまだ若い。こういうことも起こり得る」
一方チームメイトのダニエル・リカルドは、フェルスタッペンよりもひとつ後ろの6番手からレースをスタートし、今シーズン初優勝を飾った。
土曜日のFP3ではパワーユニットのトラブルに見舞われたリカルドだが、セーフティカー出動中に最小限のロスでタイヤ交換を行ったことにより、レース後半では新しいタイヤを履いてオーバーテイクを行うチャンスを得た。
マルコは、FP3後に予選Q1に出走できるようにリカルドのマシンの作業を完了させたレッドブルのメカニックを称えた。
「(フェラーリやメルセデスとは)違うタイヤを選択していから、我々は良い形でレースを進めることができた。しかしもちろん、セーフティカーが出動したと同時にそれに反応することができた、というのも理由だ」
「だが、全ては土曜日にメカニックが彼(リカルド)のエンジンを載せ替えたことから始まっている。それがなければ、彼は最後尾からのスタートだったのだ。このような結果を出すことができるだなんて、私は考えていなかった」
「チーム全体に大いに感謝している。全員が素晴らしい仕事を、そして正しいことを成し遂げたのだ」
この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | 中国GP |
ロケーション | 上海国際サーキット |
ドライバー | マックス フェルスタッペン |
チーム | レッドブル・ホンダ |
執筆者 | Pablo Elizalde |