F1

F1のタイヤウォーマー廃止にドライバーから懸念の声。テスト参加のラッセル「クラッシュが起こるのは間違いない」

メルセデスのジョージ・ラッセルは、F1が2024年からタイヤウォーマーを廃止する準備が完全には整っていないと考えており、来シーズンから使用した場合の安全性への影響について懸念している。

Adam Cooper

Adam Cooper

編集: 2023/06/21 6:23

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

Pirelli tyres outside of the Alpine garage

 F1とピレリは、2024年からタイヤウォーマーを必要としないタイヤの導入を目指している。しかし、ドライバーからは安全性に関する懸念の声も聞こえてくる。

 7月末の予定される、タイヤウォーマー廃止を認めるか否かの投票へ向けて、ピレリは開発を加速させており、スペインGP終了後には“居残り”タイヤテストが実施された。

 このテストには、メルセデスのジョージ・ラッセルとリザーブを務めるミック・シューマッハー、フェラーリからシャルル・ルクレールとカルロス・サインツJr.が参加。ウォーマーを必要としないピレリのプロトタイプタイヤで、カタルニア・サーキットを走った。

 この後は、シルバーストンでのタイヤテストが1回残されており、最終決定を前にレッドブルとハースがプロトタイプタイヤを試すことになる。

 カタルニアでのテストは成功裏に終わったと言われており、プロトタイプタイヤは初期テストから大きな進歩を遂げたようだ。

 ただ、今回のテストに参加したラッセルは懐疑的な姿勢を取っており、テストの成功はコースコンディションとコース特性に恵まれたおかげだと示唆している。

 motorsport.comが「ウォーマー無しのタイヤはレースで使えると思うか」とラッセルに問うと、彼は次のように答えた。

「今にして思えば、適切なサーキット、適切な条件でテストされたとは言えないのかもしれない」

「バルセロナのようなアグレッシブな路面のサーキットで、路面温度は40度以上、レースの週末についたラバーが乗っている。ピットレーンを出た直後のタイヤは危うい状態だったけど、アウトラップのターン5あたりでは、それなりのグリップレベルになっていた」

「ただ今年始め、路面温度10度のヘレスで1度走った時と比較すると、ピットアウトはかなり難しかった。正直、このタイヤをレースで使えるようになるには、まだ時間がかかると思う」

「ピットストップの時にピットレーンにいるメカニックが心配だし、寒いコンディション下のレースでのアウトラップが心配だ。クラッシュが起こるのは間違いないね」

「そして、このタイヤ開発には多くの労力と費用が費やされている。その分を他のことに回せるんじゃないかと思うんだ」

Pirelli technicians work on some tyres

Pirelli technicians work on some tyres

Photo by: Andy Hone / Motorsport Images

 また、同じくカタルニアでのタイヤテストに参加したルクレールも、ラッセルと同様の感想を抱いており、より低い路面温度での挙動を確認したいと語っている。

 このタイヤがレースで使えるかとの質問に対して、ルクレールは「まだ(判断するには)時期尚早だと思う」と答え、次のように続けた。

「今のところ、僕が全ての答えを持っている訳じゃない。テスト中のコンディションは良かったから、上手くいったと言える」

「しかし、路面温度が低いところではテストしたことがないから分からないし、そこが一番の疑問点だ。だから、(新タイヤを)喜んで使えるかどうか答えるのは難しいよ」

「このタイヤがどのレースコンディションでも使えるかどうか、色々なシチュエーションでテストしてみたいと思う。バルセロナのようなコンディションでは、良いテストになったよ」

 カタルニア・サーキットでタイヤはどのように機能したのか、詳細を求められたルクレールはこう答えた。

「ターン4〜5まではかなりトリッキーで、タイヤにまだ熱入れが必要だった。ひとりで走っている時は、それほど問題にはならなかったよ」

「もちろん、他のマシンと争っていれば、マネジメントはかなり難しくなる。もしコーナーを4つか5つ回っても(路面温度が)低い状態でトリッキーなら、何かを検討する必要がある」

「路面温度が低い状態では、ウォームアップの時間が長くなるのは明確に予想できる。そうなると難しいね」

 現在多くの四輪モータースポーツではタイヤウォーマーを廃止する動きが加速しており、今年から世界耐久選手権(WEC)でも原則廃止となった。

 F1直下のFIA F2や日本のスーパーフォーミュラ、インディカーシリーズといったフォーミュラレースでもタイヤウォーマーは使用されていない。

 アストンマーチンのフェルナンド・アロンソもインディ500でそれを体験済みだが、様々なサーキットを回るF1にとってはタイヤウォーマー廃止が正しい選択肢ではないと考えている。

「サーキットでタイヤにかかるエネルギー次第だと思う」とアロンソは言う。

「バルセロナは(ウォーマーを使用しない)タイヤに寄与すると思うけど、他はかなり難しくなると思う」

「インディでは、すぐにタイヤに多くのエネルギーをかければ問題ない。でもモナコみたいな場所だとどうだろう?」

「正直、僕はタイヤウォーマーを廃止するのはあまり好きじゃないし、その理由もよく分からない」

 

関連ニュース:

あなたの意見が聞きたい!

Motorsport.comで何を見たいですか?

5分間のアンケートにご協力ください。

- Motorsport.comチーム

関連ニュース :

記事をシェアもしくは保存

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

前の記事 フェラーリ、カナダGP予選のタイヤ戦略めぐり話し合いを実施。「何が起こったのかを考えなければ」

次の記事 メルセデスF1、今はまだ第二形態「夏休みまでにあと2回も、変身を残している……」イギリスGPで”さらに大きな”アップデート予定

More from

Adam Cooper



アストンマーティン、今季もトップグループに復帰できたとチーム代表自信「メルセデスより前にいられたのは励みになる」

F1

F1

日本GP

2024/04/15

アストンマーティン、今季もトップグループに復帰できたとチーム代表自信「メルセデスより前にいられたのは励みになる」



鈴鹿で良いとこなしのアルピーヌ、その一因は“同士討ち”。ガスリーはアップデートには手応えも「できるだけ早く次のモノを投入しないと」

F1

F1

日本GP

2024/04/12

鈴鹿で良いとこなしのアルピーヌ、その一因は“同士討ち”。ガスリーはアップデートには手応えも「できるだけ早く次のモノを投入しないと」



F1参戦承認はまだだけど……アンドレッティ、イギリス・シルバーストンに新ファクトリーを正式オープン

F1

F1 2024/04/11

F1参戦承認はまだだけど……アンドレッティ、イギリス・シルバーストンに新ファクトリーを正式オープン

最新ニュース



アストンマーティン・ホンダ、F1シンガポールGPは2台揃ってピットレーンスタートに。アロンソはターボとサスペンションを交換

F1

F1 F1

シンガポールGP

13 分前

アストンマーティン・ホンダ、F1シンガポールGPは2台揃ってピットレーンスタートに。アロンソはターボとサスペンションを交換



ラウル・フェルナンデス、右手の指2本を骨折しながら力走2位「人生で最も過酷なレースだった」

MotoGP

MGP MotoGP

インドネシアGP

24 分前

ラウル・フェルナンデス、右手の指2本を骨折しながら力走2位「人生で最も過酷なレースだった」



アクシデント連発、近年稀に見る乱戦。岩佐が今季初優勝。太田、フラガの接触で王座争いは鈴鹿に持ち越し|スーパーフォーミュラ第10戦決勝レポート

スーパーフォーミュラ

SF スーパーフォーミュラ

第9戦・第10戦富士

1 時間前

アクシデント連発、近年稀に見る乱戦。岩佐が今季初優勝。太田、フラガの接触で王座争いは鈴鹿に持ち越し|スーパーフォーミュラ第10戦決勝レポート



FIA、シンガポールGPのスプリント予選で起きた”オーバーテイクシステム不作動”トラブルを説明「最悪の事態」と認める

F1

F1 F1

シンガポールGP

1 時間前

FIA、シンガポールGPのスプリント予選で起きた”オーバーテイクシステム不作動”トラブルを説明「最悪の事態」と認める

Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.

フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。

次の 2 つのオプションがあります。

購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします

広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード

お知らせの管理

登録