ポルシェがF1参入する”要素”は整った! 「F1が電動化にシフトしていくことは非常に重要」
ポルシェの新たなモータースポーツ部門のトップは、F1の次世代PUには、ポルシェがF1に復帰するだけの要素が整っていると語る。
Porsche F1 livery concept
Motorsport.tv
次世代のF1パワーユニット(PU)の規格について、議論が進められているが、ポルシェはこの新規格について、F1に参入するだけの要素が整っていると考えているようだ。
フォルクスワーゲン・グループの傘下であるポルシェとアウディは、F1参入の可能性を探るという意味合いもあり、FIAとPUメーカーによって行なわれている2026年からの新しいPUレギュレーションに関する会議に参加している。
そこで話し合われている次世代PUは、妥協案としてMGU-Hが外される予定であり、その他の要素も現在参戦中のチームやメーカー、そして新規参入の可能性があるチームやメーカーを満足させるため、新レギュレーションの案が組み立てられている。
この議論はまだ続いており、ターボハイブリッドシステムの豊富な経験を持つ既存の参戦メーカーに対し、新規参入メーカーが遅れをとるのは”確実”という状況に陥らないようにするために何をすべきかという点が、現在の焦点となっている。
ポルシェはこの議論を、CEOのオリバー・ブルーメが直接監督していた。しかし現在では、新たにモータースポーツ部門担当の副社長に任命されたトーマス・ローデンバッハが、この意思決定プロセスに深く関わっているという。
そのローデンバッハ曰く、F1の次世代PUのレギュレーションには、ポルシェが参入するために必要な要素が整っているという。つまりポルシェは、次世代のF1用PUの技術を、市販車に活かすことができると考えているのだ。
「将来を見据えた時、そして各自動車メーカーが将来販売したいと考えている新車に占める電気自動車の割合を見た時、F1が電動化にシフトしていくことは非常に重要だと思う」
そうローデンバッハは語った。
「バッテリー式の電気自動車では、このようなフォーマットを実行できないことは明らかだ。我々は皆、それを理解している」
「しかしパワートレインの電気の部分については、もっと優先順位を引き上げる必要がある。それは重要だ。モータースポーツで、自分たちの力を見せたいが、それは一般の道路上で起きていることに関連している必要がある」
「私が今理解していることからすれば、FIAはその方向に向けて大きな一歩を踏み出した。それが助けになるだろう」
ローデンバッハは、ポルシェがF1に参入する可能性をさらに高めるため、2021年から導入されたファイナンシャル・レギュレーションをさらに強化し、支出をより一層制限する必要があると語った。これにより、パワーユニットにおける電気が占める割合を増やしていくにあたって、支出のバランスを取ることができると考えているのだ。一方でローデンバッハは、内燃エンジンに標準パーツを積極的に使用すべきだと主張する。
「(ポルシェが)F1参入について考えているのは、秘密でもなんでもない。FIAと話していることも事実だ。真剣に検討している。しかし、まだ決定は下されていない」
「私の理解しているところでは、F1は多くのことが正しい方向に進んでいる。つまり、パワートレインの電動化や、電気系の部分がどれほど重要なのかということだ」
「我々は、エンジンにもっと標準パーツを導入すべきだと思っている。一方で電気系の部品については、自由にして欲しい」
「今知るところでは、私が言及してきた要素の多くは、実現するかもしれない」
ローデンバッハは、まだポルシェのF1参入について決定が下されていないとしながらも、「長く待つ」ことはできないとも語る。
「ひとつはっきりしているのは、2025年にレースをしたいと思えば、あるタイミングで開発をスタートしなければならない。そういう決定がなされるなら、我々はあまり長く待つことはできない。それが、我々が置かれている立ち位置だ」
「誰かがパワーユニットメーカーとしてこのチャンピオンシップに参加することを考えるなら、ルールの大幅な変更と組み合わせ、誰もが一歩を踏み出す必要があるようにしなければいけない」
「PRの価値とファンの数、そして広告宣伝の価値という観点で見れば、F1が他のシリーズと比較して、非常に優れているということは明らかだ。それについては、疑問の余地はないだろうね」
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