アメリカGP開催中止に無念。COTA代表「”伝統”のイベントになりつつあったのに……」
開催中止が決まったアメリカGP。開催サーキットの代表は、コロナ危機が起こるまでチケット販売はとても好調だったと明かした。
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
F1は今季、南北アメリカ大陸でのレース開催、つまりアメリカ、カナダ、メキシコ、ブラジルでのグランプリを公式にキャンセルした。
アメリカGPの舞台であるサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)があるテキサス州はここ数週間、新型コロナウイルスの感染者がまた急増し始めている。また、アメリカGP以外に南北アメリカ大陸でのレース開催ができなかった場合、輸送コストが高くなりすぎてしまうという問題もあり、開催は難しい状況となっていた。
COTAは、開催中止の決定を受けて声明を発表。今季の開催チケットは発売開始当初、売れ行きが250%もの伸びを記録していたと述べた。
しかしCOTA代表のボビー・エプスタインは、「その数字は保守的なものだ」と、motorsport.comに語った。
「その勢いが失われていないことを願っている。(次のアメリカGP開催が)2021年まで遅れるんだ。ファンは今年のチケットを入手したいと思ってくれていた。チケットの販売や問い合わせはどちらも大幅に増加した」
「それはファンに望まれるイベントになるという観点で、我々が正しいことをしているということを示している。今年に向けても、座席数の増加や多くのエリアをアップデートを計画していた」
エプスタインは、チケット売り上げが増加した理由を訊かれ、Netflixシリーズのドキュメンタリー『Formula1:Drive to Survive(栄光のグランプリ)』がその一因だと語った。
「それはいろんなものの組み合わせだった。そのうちのひとつは、Netflixのシリーズを通じてF1自体の知名度がかなり上がったことだ。人々がこれを年に一度のビッグイベントとして、本物の伝統を確立し始めているんだ」
「地域コミュニティも、このイベントを市のカレンダーの一部として、ますます受け入れてくれているはずだと考えている。これらすべてが組み合わさって、ある程度の成功につながった」
エプスタインは、再びグランプリが開催できるようになった暁には、売り上げを維持できると考えているという。
「このキャンセルはスポーツとは関係がなく、健康と安全、ロジスティクスに関連したものだ。我々は必ずしも勢いを失うとは思わない。実際、需要が高まる可能性もある」
10月23~25日に開催が予定されていた今季のアメリカGP。中止が決まったのは比較的早い段階だったと言えるが、エプスタインはそれでもビジネス的に大きな影響があったと強調した。
「イベントに関連する損失は、MotoGPの方が大きかった。準備がすでに始まっていて、イベントに近い時期にキャンセルとなったからだ」
「イベントが開催できないことによる損失が生じるのは間違いない。税金や保険、諸経費を相殺することはできないからだ」
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