ここにも新型コロナの影響? マシンのコードネームが連続しない”ワケ”
新型コロナウイルスによってもたらされた財政的な打撃により、各F1チームは様々な困難に見舞われた。それに伴い新レギュレーション導入が1年先送りされたことで、今季マシンにはある”珍事”が起きている。
Ferrari SF90 in the garage
Giorgio Piola
新型コロナウイルスのパンデミックにより、F1は大きな影響を受けた。カレンダーの大幅見直しや感染拡大防止プロトコルの導入の他、当初2021年に導入されるはずだった新たなレギュレーションが先送りされ、2020年のシャシーがもう1年使われることになったのだ。
こうした動きが、チームが命名するマシン名にも奇妙な影響を及ぼしている。
アルファロメオは、2021年のマシン『C41』を2月22日にポーランドのワルシャワで発表するが、2020年のマシンが『C39』だったことを考えると、マシン名の数字がひとつ飛ばされているのだ。
この状況は、フェラーリにも当てはまる。フェラーリはマシンの命名ルールが一定しておらず、一見してその影響は無いように見える。
2020年はF1参戦1000レース目を迎えたこともあり、マシン名は『SF1000』。2021年のマシンに関してはプレシーズンテスト直前に『SF21』を発表するとしている。
ただ、フェラーリはクルマを開発する上でコードネームをつけてきた。例えばSF1000は開発中、671と呼ばれていた。したがって、本来ならSF21は672と呼ばれていたはずだ。
しかし、今季の場合はこれに当てはまらなかった。緊急のコスト削減策として、2021年用マシンは、2020年マシンから多くの部分を引き継がなければならない。しかし新レギュレーションに合致したマシンは、672のコードネームですでに開発がスタートしていた……その結果、2021年用マシンであるSF21のコードネームは673になったのだ。アルファロメオのマシンがC40ではなくC41になったのも同様の理由だ。
FIAが新レギュレーションの導入を2022年まで延期することになり、各チームはそれに向けた作業を禁止されることになった。フェラーリとアルファロメオも、このプロジェクトを一旦中断することとなった。
ただ、年が明けた今では、チームは自由に開発を行なうことができるようになった。そのため各チームは、コードネームの順序が通常とは異なるケースはあるものの、2021年用、そして2022年用のマシンの準備を並行して推し進めている。
SF21は、基本的な部分は昨年型であるSF1000のコンポーネントを引き継ぐものの、トークンシステムを使っていくつかの変更が加えられる。
レギュレーションで投入が義務付けられたダウンフォース発生量を削減するためのフロアのほか、リヤエンドが改良されている。彼らはスリムなギヤボックスを投入することで、リヤサスペンションを再設計することも可能になり、昨年ドライバーたちを悩ませたナーバスな特性を解消することを目指している。
SF21はまた、フェラーリが昨年苦しんだパワー不足に対処するため、新設計のパワーユニットも備えている。
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