メルセデスF1のPU責任者、アンディ・コーウェルが7月頭にチーム離脱
メルセデスF1は、これまでエンジン部門を率いてきたアンディ・コーウェルが、来月初めに同職を辞することを明らかにした。

メルセデスは、F1エンジンの開発部門であるメルセデスAMG・ハイパフォーマンス・パワートレイン(HPP)のマネージングディレクターを務めるアンディ・コーウェルが、来月(2020年7月)初めに同職を辞することが明らかになった。
コーウェルは2014年シーズンからF1に導入されたV6エンジン+ハイブリッド・システムのいわゆる”パワーユニット”の開発において、チーム内で重要な役割を果たしてきた人物。彼の働きもあり、メルセデスは6年連続でドライバーズとコンストラクターズのダブルタイトルを6連覇している。
しかしメルセデスは月曜日(6月15日)に声明を発表し、コーウェルは今年の1月に辞職する意思を伝え、7月頭にチームを離れることになったという。
コーウェルの辞職に伴い、エンジン部門のマネジメントチームは再編されることになる。新たな体制はハイウェル・トーマスがマネージング・ディレクターに就任し、その下にアダム・オールソップ(パワートレイン・ディレクター)、リチャード・スティーブンス(オペレーションズ・ディレクター)、ロナルド・ボールハウス(ファイナンス及びITディレクター)が付くことになるようだ。
「この新たな組織構造により、我々は今後数年間にわたり、3つの重要なプロジェクトを、可能な限り最高の基準で提供できるようになる。それはF1のパワーユニット、フォーミュラEのパワートレイン、そしてメルセデスAMG Oneのパワートレイン開発&生産だ」
声明ではそう語られている。
ただコーウェルが7月にチームを離れるとはいえ、少なくとも2021年の初頭までは、業務の移行に伴い、トーマスの相談役を務めることにあんるという」
「アンディのHPPにおけるチームのリーダーシップは、最近のシーズンにおける成功の重要な要素だった」
メルセデスF1チームの代表であるトト・ウルフもそうコメントを寄せた。
「彼は我々のモータースポーツの遺産において、重要な貢献を続けてきた。そして2013年以来、彼と仕事をするのを楽しんできた。私は、彼が引き受けることに決めた次の挑戦でも、大成功を収めると確信している」
「我々の哲学は常に、優勝するチームは活発な組織であり、その変化は社会の発展の自然な一部であるということだった」
「私はブリックワースのチームの強さを基盤に、新しいリーダーシップの体制を構築することに共に取り組むことができたことを嬉しく思う。これによって我々は、今後何年にもわたって強い立場を保ち、F1とフォーミュラEに新たなベンチマークを設定できるはずだ」
チームを離れるコーウェルも、コメントを寄せている。
「HPPで16年間働いた後、今こそ自分の立場から離れ、新たなエンジニアリングビジネスの課題を模索するのに、適切な時期だと判断した」
そうコーウェルは語る。
「マーカス(シェーファー/ノン・エクゼクティブ・チェアマン)とトトと協力し、会社の将来のリーダーシップ構造を作り上げる機会をいただいたことに感謝したい。そしてハイウェルとチームが、会社をさらに前進させていく力を手にしているということに、自信を持っている」
「メルセデスで働いたこと、特にHPPのマネージング・ディレクターを7年間務めたことは、絶対的に名誉なことだ。このような素晴らしい機会と課題を提供してくれた全ての人たち、そして私をサポートするという勇気を持っていたオラ・ケレニウス(ダイムラー&メルセデスの取締役会会長)に感謝したい」
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