秒速16m以上!?『風の街』バクーの暴風を怖れるドライバーたち
秒速16メートルを超える突風が予測されている決勝日のバクー。ドライバーたちは、危険なレースになるのではないかと怖れているようだ。













F1アゼルバイジャンGPの決勝日は、秒速16m以上の突風が予測されており、ドライバーたちはレースが危険なものになるのではないかと怖れているようだ。
ペルシャ語で風の街を意味するバクー。今週末も風が強く、予選日は風速が秒速11mにも達し、ドライバーたちが挙動を乱す場面も多く見られた。しかし決勝日はさらに風が強い予報となっているのだ。
トロロッソのブレンドン・ハートレーは、バクー市街地サーキットの大部分が周囲の建物によって風から守られていると考えていたが、事実上の最終コーナーであるターン16など、数カ所で大きな影響を受ける可能性があると認めた。
「コースの大部分はかなり(風から)隠れているだろうと予想していたけど、時速60kmから70km(秒速16~19m)になるという予報を聞いた。正直に言って、誰にとっても危険だ」
「もしそうなったら、本当にトリッキーなレースになるだろう」
「(木曜日)コースを歩いていた時、少し風が吹いて何度か帽子を飛ばされそうになった。どのコーナーが風から守られていて、どのコーナーがそうじゃないのかを見ておこうと思ったんだ」
「風向きが、180度変わっているところもあると思う。建物の間を風が通って、突風のようになる場所もある。その点は、みんなにとって公平だ」
「もし本当にそんなに強い風が吹くなら、F1マシンにとって大きな影響がある。ターン16以降、普段は全開で走れるキンクの一部がコーナーになるかもしれない」
ハースのロマン・グロージャンは、秒速22mを超える風の予報も目にしたと語り、トラック上でのアクションが”少し感情的”になる可能性があると話した。
「今週末は、風に対する挑戦になると思う。(決勝日は)かなり強くなるようだ」
「とてもトリッキーになる可能性がある。それほど風が強くなくても、向かい風か追い風かによって、ブレーキングポイントやダウンフォースが変わってくる。でも風がどれだけ強かろうと、公平だ」
「もしメテオ・フランス(フランス気象局)が正しければ、秒速22mを超える突風に立ち向かうことになるが、それによって少し感情的になってしまうかもしれない」
レッドブルのダニエル・リカルドは、風がかなり”攻撃的”になり、すべてのマシンのフィーリングが悪化することを予想していると語った。
一方、マクラーレンのフェルナンド・アロンソは、アゼルバイジャンGPのエンターテイメント的な価値にとっては良いことだと示唆した。
アロンソに風を心配しているかと訊くと「ああ。特に決勝は風が強いと予想されている」と答えた。
「僕は、それが良いことだと思う。ストレートについて言えば、トウ(スリップストリーム)の効果が高まり、多くのオーバーテイクが見られるはずだ」
Additional reporting by Adam Cooper
この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | アゼルバイジャンGP |
ロケーション | バクー・シティ・サーキット |
ドライバー | ブレンドン ハートレー , ダニエル リカルド , フェルナンド アロンソ , ロマン グロージャン |
執筆者 | Valentin Khorounzhiy |