マクラーレンCEO「カスタマーカーは“無償で”提供されるべき」と主張
マクラーレンのザク・ブラウンCEOはコスト削減策の一環として、F1のトップチームがカスタマーカーを無償で提供するべきだと考えている。
写真:: Joe Portlock / Motorsport Images
新型コロナウイルスの流行により2020年シーズンの開幕が遅れているF1では、今後直面するであろう財政危機に備え、コストの削減に取り組んでいる。2021年に導入予定だった新たな車両規則は2022年に後ろ倒しされ、2021年の予算上限額も1億7500万ドル(約187億円)から1億4500万ドル(約155億円)に引き下げられる予定だ。
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は先日、F1は小規模チームを支援するために、トップチームの1年落ちマシンをカスタマーカーとして使用することを認めるべきだと主張した。
ホーナーは「(最終戦の)アブダビまで走りきったマシンを販売する」ことが最も費用対効果の高いやり方であり、コストの削減に繋がると語っていた。
一方マクラーレンのCEOであるザク・ブラウンの見解は、少し異なっている。彼はカスタマーカーを導入する場合、それらは販売するのではなく、無償で小規模チームに提供されるべきものだと述べた。
「1年落ちのマシンはある意味捨てられるはずのマシンだ。その(カスタマーカー許可の)方向に進むのであれば、彼らはそのマシンを無償で提供すべきだと考える」
そうブラウンは語った。
「それに関して彼ら(トップチーム)にコストはかからないのだ。だから本当にカスタマーチームの費用削減を目指しているのなら、彼らはタダでマシンを差し出すべきなんだ」
レーシングポイントが前年のメルセデスに酷似したマシンをテストに持ち込むなど、F1におけるカスタマーカーの是非についてはしばしば議論されている。
ブラウンは「コンストラクターが自分たちのシャシーを開発してレースを戦う」というF1の理念に反しているとして、カスタマーカーの導入に批判的であったが、財政的な危機が迫っている昨今のF1において、短期的な解決策として機能する可能性があると考えている。
ブラウンはさらにこう続けた。
「ご存知の通り私はカスタマーカーが好きではない。それはF1のDNAに関する話だ。チームは皆“コンストラクター”なのだ」
「ただそれがコストに関する解決策であり、カスタマーカーを許可することでチームが元の場所に戻ってこれるのであれば、それは応急措置としては良いと思う」
「ただそれは長く続くものとは思えない。あくまで応急処置だと思う」
「1、2年間はそうして問題を解決されるかもしれないが、その後は元の状態に戻るだろう」
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