F1で成功するには、チームをまとめる“求心力”が何より大切……96年王者デイモン・ヒルが説く「私も早くそれに気付いていれば」
デイモン・ヒルは自身のF1キャリアを振り返り、リーダーとしてチームを引っ張ることの重要性に気付くのが遅すぎたと語る。
1996年のF1世界王者であるデイモン・ヒルは、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで行なわれた『Up To Speed』ポッドキャストの公開収録の中で、F1ドライバーに求められるリーダーシップの重要性について語った。
F1において、チーム内で強力なリーダーシップを発揮して成功を収めたドライバーと言えば、ベネトンとフェラーリで計7度の王者に輝いたミハエル・シューマッハーが有名だ。ヒルはまた、レッドブルで4回タイトルを獲得したセバスチャン・ベッテルもシューマッハー同様に見本となる存在だと言う。
ヒルはウイリアムズのジェームス・ボウルズ代表と共に出演した番組の中で、チームのファクトリーの人間と協力関係を築く方法を理解することこそが、継続的な成功を収める鍵だと述べた。
「勝っていない限り、どんなレーシングドライバーも現状に満足すべきではない」
ヒルはそう語る。
「しかし、時にはチームとともに何かを築き上げなければならないことも理解する必要がある。結局、それこそが最終的な結果につながるからだ」
「クルマを作るのはチームだし、勝つための道具を与えてくれるのもチームだ。だからこそ、ドライバーとしてその人たちとどう関わるかが重要なんだ」
一方でヒル自身は、自身がF1へ至った特殊なキャリアの経緯もあり、当初はその重要性を十分に理解できていなかったという。
彼は元々ウイリアムズのテストドライバーという形でF1キャリアをスタートさせ、ブラバムでのF1本戦デビューを挟んで1993年からウイリアムズの正ドライバーに起用された。この時期はナイジェル・マンセルやアラン・プロストといった絶対的エースドライバーがチームに所属しており、いわゆる後輩的な立ち位置だった。
1994年も、3度のワールドチャンピオンであるアイルトン・セナがチームメイトに。しかしセナがサンマリノGPの事故で他界したことにより、突如としてエースドライバーを任されることになった。
「私がウイリアムズに加入した時は、代役というかテストドライバーのような立場だったので、自分を中心にチームを結束させ、人々を鼓舞する必要性をあまり感じていなかった」
「アランやナイジェルと一緒だった頃は、私の中では彼らこそがそういう役割を果たす存在だったから、その(リーダーシップの)大切さに気づいたのは少し遅かったと思う」
「もっと早い段階で理解していればよかったね。ミハエルや偉大なドライバーたちについての話を聞けば聞くほど、彼らはチームをひとつにまとめ上げる能力が本当に優れていたのだと感じる」
「セバスチャン・ベッテルも同じタイプだ。そして、ルイス(ハミルトン)も、フェラーリへ来てから同じようなことをしている。彼もチームに信頼してもらえるようにしたんだ」
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