自動車の未来は完全電動、それとも……F1新CEO「ハイブリッドには素晴らしい未来が有る」
F1CEOのステファノ・ドメニカリは、ハイブリッド技術には素晴らしい未来があり、電動化のみが持続可能な自動車産業の動力源ではないとF1が証明できると考えている。

2021年に新たなF1のCEOに就任したステファノ・ドメニカリ。彼はハイブリッドエンジンに素晴らしい未来があると考えており、F1はそれを証明する優れたショーケースになりうると主張した。
F1は2014年にパワートレインを一新。V型6気筒ターボエンジンにエネルギー回生システムを組み込んだハイブリッドエンジン(パワーユニット)を採用し、メーカーにとってより市販車との関連性のあるモノとすることを目指した。
“ハイブリッド”という道は、F1にとって適切な選択肢だと広くみなされてきた。しかしながら現行パワーユニット(PU)のコストの高さや複雑さは常に批判されてきた。
なお2026年以降には次世代PUへの移行が計画されている。ただ次世代に向けては前述の批判もあり、よりシンプルで低コストな設計が求められている。
2021年から新たにF1のCEOに就任したステファノ・ドメニカリは、こうした批判に耳を傾けつつも、ハイブリッド技術には素晴らしい可能性があり、F1がその可能性を示す事ができると考えていると主張した。
「持続可能性はCO2という観点から見ることもできるし、他に関連する多くの点から考えることもできる。ただ、ひとまず排出量か技術面に視点を合わせてみよう」
ドメニカリはSky Sport F1にそう語った。
「私は自動車業界において、電動化だけが唯一の選択肢ではないことを示す素晴らしい未来がF1にはあると思っている。ハイブリッドシステムは素晴らしい方針だし、良い未来があると考えているんだ」
「F1は(電動化以外の)違った方法によって持続可能であると示し、メーカーが投資してくれるようにせねばならない」
「コストに注意を向けた上で、メーカーとチームの意識を将来に向けて集中させたい」
「過去に犯したミスはコストではなく、技術のみを優先したことに関係していた」
2021年時点ではPU製造にメルセデス、フェラーリ、ルノーそしてホンダの4メーカーが参加。しかしホンダは2021年末でPU供給を終了することが決定済みでもある。
ドメニカリCEOはPUの技術と効率は既に高い魅力があると認めた上で、F1として将来のPU規定では市販車との関連性を確実に提供しなければならないと考えている。
「我々は使用されるハイブリッドテクノロジーが市販車と関連性を持つことを確認していかなければならない。一方で、様々な投資やコスト面でもこれまでとは変えていかなくてはいけない」
「F1のパワーユニットが現行と同じコストになる可能性は無い。そこには大きな開きがあると思う」
「我々の大きな目標のひとつは、チームやメーカーを巻き込み、新レギュレーションで予想されるよりも更に早く新エンジンを先取りし、それを議題の一部にしたいということだ」
「私はそれが可能だと確信している」
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。